日蓮宗より表彰された母✨

妙法寺の境内は、いつも静かで穏やかな空気に包まれている。その静けさの中で、ひときわ輝く存在がある。それは、母…妙法寺の寺庭婦人だ。
この度彼女は、寺を支え続け、日蓮宗から表彰を受けることとなった。

師父と結婚して50年。お坊さんと共に歩んできたその歳月の中で、母は何度も辛い時期を乗り越え、法を伝える寺を守り続けてきた。その功績が、今日、こうして讃えられたことに、私は心から誇りを感じる。

母は普段、表に出ることはない。彼女が背負うのは、寺の運営や行事、檀家さんとの交流、そして私たち家族の生活を支えるという、計り知れない重責だ。しかし、母は一度もその重さを口にすることなく、黙々とその役割を果たし続けてきた。誰かがその背中を見守っていなければ、長い年月を積み重ねることはできなかっただろう。

ある日、母が私の妻に言ったことが、今でも私の心に残っている。「これからはあなた達の時代。いいものは残してもらって、変えなくてはいけないものはあなたたちの手で変えて、より良いお寺を作っていってね。」そう語った母の眼差しには、温かさと共に、確かな信頼が宿っていた。その時、妻は何も言わず、ただ頷いていた。

母は、時に厳しく、新米寺庭婦人である私の妻に対して丁寧な指導を行った。(決して嫌味ではないww)その背中を追いながら、妻は少しずつお寺の一員としての自覚を深めていった。母は、私の妻にとっても、また私にとっても「背中を追いかける存在」であった。彼女の言葉一つ一つには、重みがあり、静かな力強さが感じられた。

そんな母が、何の見返りも求めず、ただひたすらお寺と地域のために尽力してきた姿勢に、私は深く感謝している。そして、普段私たちが当たり前だと思っている日常の裏で、母がどれだけの努力をしてきたのかを、今一度考えさせられる。

今後も母には、健康でいてもらいたい。そして、お寺のため、地域のため、檀家さんのため、家族の為に、これからも元気で務めを果たしていってほしい。母のような存在がいるからこそ、私たちは安心して毎日を送ることができるのだ。

「いつもお疲れ様です。」この言葉では、母への感謝の気持ちをすべて伝えきれないかもしれないが、心から感謝の気持ちを込めて、こう伝えたい。

「ありがとうございます。南無妙法蓮華経。これからもどうかよろしくお願いします」と。

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