有賀 一夫 氏
全国檀信徒協議会会計
近畿教区檀信徒協議会長
京都府第一部宗務所檀信徒協議会会長
京都市本妙寺総代
昭和10年10月2日生まれ
趣味:俳句、短歌
コロナ禍を乗り越えて ~希望の明日へ~
昨年はコロナ禍により京都の三大祭り葵祭、祇園祭、時代祭の巡行中止、五山の送り火も縮小と寂しい気持ちで過ごしました。檀信徒協議会においても各教区、各管区での諸行事、大会、団体参拝なども中止、延期となりました。特に今年は宗祖日蓮聖人の降誕800年の記念すべき年であるのに本当に残念です。
2月16日の誕生寺での宗門大法要、6月6日の北陸教区での記念大会も縮小しての法要となりました。しかし大変厳しい現況下にあってもインターネットで動画が生配信され、世界中の人びとと同時に異体同心で参加させていただきました。菅野日彰管長猊下や中川法政宗務総長のお言葉を直々に見聞きできましたことはこの上ない喜び、感動でした。開催に携われました関係各聖、各位のご尽力に感謝いたします。
近畿教区や京都1部宗務所では他の管区にはないような組織があります。それは京都日蓮聖人門下連合会と宗門史跡横川定光院を護持するための比叡山横川定光院護持顕彰会です。宗祖日蓮聖人を顕彰し報恩法要や講演会を行っています。京都日蓮聖人門下連合会では毎年、2月に降誕会、4月に立教開宗会、10月にお会式、夏には夏季大学(講演会)を60年以上継続して開催しています。また、比叡山横川定光院護持顕彰会では春秋に近畿教区内12管区宗務所が輪番で主催し報恩法要を執り行っています。私ども檀信徒協議会役員、会員は常に参加させていただいておりますが、今は残念ながらいずれも縮小体制で僧侶のみでの法要となってしまいました。ワクチン接種が進捗し、今秋か明年には平常時のような法要が行われると期待しております。
信仰とは人生の力であり、明日への希望の灯火であります。信仰、信心なしで私の人生、日々の生活は考えられません。清らかな信州安曇野で生を享け、東京、大阪、京都と住まいは移り変わりましたが信じる道はただ1つであります。苦難の時も、挫折をした時も常に仏縁に恵まれ、数多くの人びとと親交を深め、時には変化の人が現れて助けていただきました。今日の幸せがあるのも日蓮聖人、法華経、お題目受持の信仰のお陰であり、そしてご先祖さまへの感謝の報告を欠かしたことはありません。
ウィズコロナ、コロナと共生と言われて久しいですが、やはり人と人は直接触れ合い、交流し、そして助け合い、肩を寄せ合って励まし合うのが本当の姿でありましょう。1日でも早くコロナ禍のマスク生活、自粛生活から安全な日常生活を取り戻し、差別、偏見、暴力のない安穏で明るい社会、希望の明日が実現することを祈ります。
京都府第1部檀信徒協議会の会長として、菩提寺本妙寺の総代として知恩報恩、感謝の念を忘れずに希望の明日の実現に向けて、家族、友人、仲間そして住職と共々に歩んでいきたいと存じます。
皆々さまのお幸せ、ご健勝を心よりお祈り申し上げます。 合掌