だんしんきょう 平成25年 6月号

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現在の日本では宗教離れが起きていると言われます。確かに私の菩提寺の行事でも参加される檀信徒は高齢化しており若い人の参加は少ないように思われます。新渡戸稲造はその著書『武士道』の序文の中で、ベルギーの法学者ラブレー氏の「あなた方の学校では宗教教育というものが無いのですか?」との問いに新渡戸氏が「有りません」と答えるとラブレー氏は大変驚いて「宗教教育が無くて、いったいあなた方はどのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか?」と言われた。そして新渡戸氏は日本における道徳の観念は武士道から来ていると考えるに至り『武士道』を著したと言っています。士族を中心に受け継がれていたそれも終戦後失われているのが今の日本です。我々は何に道徳の規範を求めて行けば良いのでしょうか? 
 その答えの一つは日本古来の仏教ではないのでしょうか? 西欧や中東の唯一絶対の神の下での宗教でない仏教は穏やかで正に世界平和に相応しい宗教ではないでしょうか。今、若者の宗教離れ寺離れが進んでいると言われていますが、正月の初詣や除夜の鐘には多くの若者が参加し、私が若かった頃に比べて多くの人出があるのもまた事実です。彼らは必ずしも宗教を拒否しているわけではないのです。宗門では「一寺院一信徒青年会」結成啓蒙運動が行われておりますが、これを機に若者の参加を促し仏教を通じて良い世の中になればと思います。
 
 
 
 埼玉県檀信徒協議会では年3回、管内の大きな行事に参加をしております。
 一つ目は、寺檀協議会総会です。平成24年度総会は戸田市妙顕寺に於いて6月25日に、三枝宗務所長、松永慈弘宗会議員を始め各寺院の僧侶、そして県内の檀信徒が約120人参加し盛大裡に開催されました。
 総会では1.平成24年度の事業報告及び決算(案)承認の件 2.平成25年度事業計画(案)及び予算(案)承認の件 3.役員改選の件など慎重に審議し、全て原案通り承認をされました。その後日蓮宗常任布教師、伝道推進委員長の大西秀樹師による講演「まず、合掌礼から始めましょう『立正安国・お題目結縁運動』成功のために」を聴講しました。
 次に埼玉県宗務所主催の「護法団体参拝統一信行会」への参加です。今年は岡山県最上稲荷山妙教寺を参拝し、栗林公園を見学しました。参加人数は約80人でした。関東には総本山身延山久遠寺や、大本山池上本門寺など日蓮宗の大きなお寺がたくさんありますが、妙教寺の大きさには驚かされました。脈々と法華信仰が受け継がれてきた賜だと思います。
 最後は3月に行われる勉強会です。25年度の内容につきましては未定ですが、昨年は「お線香の作り方」について勉強し、実際に参加者がお線香を作り、大変好評でした。
 その他年2回檀信徒だよりとして「弘道」という小冊子を発行しております。24年度は6月と12月に発行しており、これによって県内の檀信徒の方々に宗門及び県檀信徒協議会の活動の一部をご理解いただければと思っています。
合掌

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