お寺では1月20日〜22日の3日間にわたって寒中唱題修行を行います。
二十四節気の24番目、1年で最も寒いとされる「大寒」(だいかん)のこの時期に
お寺の周囲の地域を東西南北に分け、3日間唱題行脚を行います。
どことなく暖かいような日も続いておりましたが、やはりこの時期ともなると寒さがいっそう厳しくなってまいります。
人は、寒いと身をちぢこまらせ、言葉も少なくなって周りの人にあまり気を使えなくなったり、怠け心を起こしていつまでも布団やコタツの中にいて外に出ず、寒さによって気を落ち込ませたりするものです。
この寒中唱題修行は、寒い時期に外に出て、お題目をお唱えして声を出し、お題目と共に歩んで行くことを実感する中で、寒さに負けない心をととのえていく、心の修行です。
みんなで声を出し行脚をすれば、必ず身も心もあたたまります。
毎年3日間参加される方もいれば、1日だけ、2日だけと参加される方もいらっしゃいます。
休憩を入れながら約1時間ほどの行脚になりますので、ご自身の体の調子と相談しながら、厚着をされて構いませんので、無理のない形でのご参加をおすすめいたします。
写真は、昭和38年と53年に寒修行を行った檀信徒より奉納された団扇太鼓です。
今でも大寒の最中とはいえ、この団扇太鼓を打ち唱題行脚をしていると、在りし日の寒修行者の姿が思い起こされ、私もと気が引き締まり、またどこか暖かな気持ちになってまいります。