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廣榮山 蓮華寺

【Koeizan Rengeji】

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上に、下に、また横に、障害なく、怨みなく、敵意なき慈しみを行うべし。

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先日、子供達を連れて御前崎の浜岡原子力発電所(原子力館など)を見学に行ってきました。

浜岡原発は現在休止中ですが、中部電力は昨年12月15日、4号機の再稼働に向けての新しい規制基準への適合審査を、今年の早い時期に原子力規制委員会に申請すると発表し、3号機も本年のできるだけ早い時期の申請を目指すことを明らかにしています。

元々、私の家内の実家は御前崎市に隣接する地域にあり、私も結婚前からちょくちょくお邪魔していましたので、大変に馴染み深い土地でもあります。しかし、数年前に隣家の失火が原因で改築したばかりの家屋が半焼(全焼に近い)し、引越しを余儀なくされました。
家内にとっては、生まれ育った家に戻れなくなるというのは、とても辛い経験だったと思います。私にとっても長男を連れてよく浜辺で遊びましたし、「娘さんをくださいっっっ~!」と拝み倒した家でもあります。所用で東名を利用する際、時間が許す時には高速を途中で降りて、懐かしい町を車でゆっくり流してみたりもします。
同時に、プルサーマル計画を推し進める原発と共存し、東海地震の影響を最も早い内に受けるであろうこの町の行く末を憂うのです。

国は中長期エネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の策定に向けて、各方面の有識者で構成される「総合エネルギー調査会」の意見が昨年末にまとめられました。以下は、THE PAGE(平成25122619時配信)よりの記事を、簡単にまとめたものです。

福島原発の事故を深く反省した上で、原発は可能な限り減らしていくが、必要な分は確保する。安全性については、常にその時点での「最高レベルの安全性」を追求し続ける。
また、原子力は突発的な電力需要に対応するためのものではなく、あくまで年間を通じて安定した量を供給するための「重要なベース電源」として位置づける。従って、現在稼働を止めている原発は、安全性が確認された原発については再稼働させていく。
 

可能な限り少ない原発で電力を確保し、出てきた廃棄物は有効利用しながら有害度を下げ、国が申し入れて合意がとれた土地に安全を確保した上で埋めて処分するという流れです。

震災以来、東北の被災3県の状況は、復興への道筋は見え始めてはいるものの、実感としてそれを感じている被災地の人達は少ないようです。特に福島が置かれている状況は大変に深刻で、震災関連死の増加も含め憂慮する事態が続いています。
我が国における今後の原子力政策も、一応の仕切り直しの後、再稼働が加速するでしょう。新規建造には一定の足かせを付けたとしても、豊富な代替エネルギーが見出せず、或いは発見出来てもそれが有効利用出来るまでに必要以上に時間を要せば、原発待望論が持ち上がるかもしれません。
悲しいかな、ある一定以上の水準に達してしまった現代文明は、常にこのような破滅的リスクと背中合わせになってしまうのが現状ではないでしょうか。

そんな人智の及ばない危なっかしいものは、無い方が良いに決まっています。しかし、今や日本のエネルギー事情を考える上で、国家間の経済的相互依存性が高まる中、我が国の動向は国内だけではなく国際的な政治問題へと発展します。国民のための国政が、いつしか国家の威信にすり替えられ、各国首脳の思惑の中で繰り広げられる外交。親しみを演出しながらも、パワー・トランジションで優位性を見出すや否や、片方の手で首根っこを押さえつけ、片方の手で殴りかかろうとする外交を平然と展開する国もあります。
また、例えば日中国交正常化交渉における尖閣の問題提起など、外交における棚上げ論は過去に多数存在します。当時のシチュエーションでは、それが有効な切り札になっても、時が経ち立場が変われば、更に大きな火種となって返って来ることもあります。
国家間のパワー・バランスの中で保たれている疑似的な平和社会では、脆弱な側面が常に見え隠れします。ノーベル平和賞がオバマ大統領に贈られる時代ですから、何が真の平和かを判断するのが難しくなってきますね。

今や「核の平和的利用」なんて言葉を鵜呑みにする人は少ないでしょう。でも、たとえそれが「平和を利用するための核」であったとしても、それを拠り所にする営みが数多く存在し、再稼働を望む声があることも事実です。人によって異なる立場があり、各々が様々な事情を抱えて生きています。それが我々の生きる現代社会なのです。私自身も医療機関で働いていた頃と、今こうして寺を預かる身となってからは、自分の主張に多少の変化が起こりました。
個々がポリシーを持って国家に訴えかけて行くことは大切ですが、シュプレヒコールで対立する相手の主張をかき消してしまうことを、我々僧侶がすべきではないと思います。

今本時の娑婆世界は三災を離れ四刧を出でたる常住の浄土なり
仏既に過去にも滅せず未来にも生ぜず
所化以て同体なり
これ即ち己心の三千具足三種の世間なり
【如来滅後五五百歳始観心本尊抄】

祖師の仰る“常住の浄土”とは何でしょう。原発の問題については、私はまだ明確な答えを出せずにいますが、祖師が残された数々のお言葉と、この3年の間被災地を行き来しながら、自分の心の中で形作られてきた考えを実践して参りたいと思います。
国の大義、物事の善悪を論ずるよりも前に、先ず目の前の弱者に手を差し伸べる。また、如何なる事態にあっても、常にニュートラルな意識を維持出来るだけの広い見識を持ち、一方を肯定し一方を否定するような論理ではなく、それぞれの立場や様々な環境に置かれた人々の思いに耳を傾け、平等に理解することに努めること。それから後に、我々が目標とする未来に向けて、先ず一人一人が行動の規範を示していくこと…

上に、下に、また横に、障害なく、怨みなく、敵意なき慈しみを行うべし。(スッタニパータ「慈経」より)

 

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