だんしんきょう 令和6年 9月号

開催日:2024年09月01日

岡山管区の取り組み

小銭敏夫氏
中四国教区檀信徒協議会長
岡山県護持会連合会長
岡山市呑海寺総代
趣味:旅行、ゴルフ、グラウンドゴルフ

 令和6年度の岡山県檀信徒護持会連合会の総会は、6月21日に岡山市蓮昌寺で開催されました。平野信行宗務所長から今年度の大きな目標である県全体で実施する檀信徒による総本山身延山久遠寺団体参拝の呼びかけがありました。身延山本堂での合同輪番奉仕などの企画が説明されました。その後、兵庫県妙興寺の倉橋観隆住職の講演会が開かれ、近郊寺院の檀信徒も合流して信仰増進につながる有意義な1日となりました。また2月29日には「報恩のつどい」を全国日蓮宗檀信徒協議会長の池上幸保会長を招いて岡山市内で開催。約千人が参加し、平野所長が講話で「日蓮聖人第750遠忌に向けて一致団結して取り組もう」と語りました。参加者一同に、目標や行動指針が示され、「報恩のつどい」の名にふさわしい会となりました。

菩提寺の取り組み

 私の菩提寺の岡山市呑海寺でも、中断していた行事などが少しずつ再開。ようやくコロナ禍前の状態に戻りました。そんななか、昨年11月には長年の念願だった供養塔・納骨堂が檀信徒の協力で完成、開眼供養が営まれました。この事業は日蓮聖人降誕800年の記念事業の一環として行われ、すべての事業が完了したときには、盛大な式典を予定しています。
 また呑海寺の文化であり伝統行事の夏祭り開山踊りは、昨年以上の盛り上がりと進化を目指して、町内で力を合わせて練習に励んでいます。このように町を挙げての行事は後世に残し、引き継いでいかなくてはなりません。特にお寺を中心にした行事や文化の継承は、先祖への感謝や「いのちの連なり」に改めて思いを寄せるという意味でとても重要です。長年続いてきたことは、それだけの意味があります。生活様式が変わり村社会から個人社会へ変わりつつあるなかで、地域が1つになれるお寺の伝統行事が継続されることはとても有り難いことだと私は思っています。子どものころの経験は、成人しても頭に残っていきます。それがさらに次の代へと引き継がれていくことを信じていきたいと思います。
 呑海寺では数十年前から、備中開山太鼓の練習を毎週土曜日の夕方に本堂で行っています。これには大勢の子どもたちが参加して、熱心に取り組んでいます。また夏休みには本堂を開放して寺子屋的な学習会も催されます。これらはお寺はもちろんですが、地域のたくさんの人の協力で行われています。お寺で楽しく過ごした子どもたちは、やがて大人になってお寺に戻り、今度はお寺の行事を支える人になるでしょう。お寺がそんな「良い心」の連鎖の舞台なり、地域の人にとってなくてはならない安らぎの場所になればと思っています。

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