だんしんきょう 令和4年 1月号

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開催日:2021年12月01日

武田家治 氏
全国檀信徒協議会副会長
大阪府大阪市檀信徒協議会長
大阪市薬王寺総代

檀信徒の皆さま、あけましておめでとうございます。日頃、皆さまには全国檀信徒協議会にご協力いただき、またお世話になり、心から感謝申し上げます。
 全国檀信徒協議会では、池上幸保会長のもと、次世代への信仰の継承を今一番大切なこととし、冊子『合掌』の作成、日蓮宗新聞の販売拡張、お子さんやお孫さん用に「結縁のご本尊」のご案内などをおこなっております。どうか檀信徒の皆さまにも活動の趣旨ご理解いただき、次世代への継承に特にお力添えをお願い申し上げます。私たちはあくまでも先祖から子孫へのバトンランナーなのです。しっかりと役割を果たしていかねばなりません。
 昨年、一昨年とコロナ感染がわが国だけでなく世界中に蔓延いたしました。スペイン風邪以来の出来事で、未だ収束には至っておりません。このような状況下で生活をしていると、ストレスが溜まり、精神的に異常をきたすことも珍しくなく、他愛もないことで感情を抑えることができず、自分だけではなく人を巻き込んで不幸な日々を過ごされている人もいるかと思います。
 このような時こそ、お題目を唱え、心を落ち着かせ慈悲の心を持ち、他の人びとを助けねばなりません。日本の文化である武道は、礼に始まり礼に終わるといわれています。互いに尊敬し合い、勝ちの場合はもう少しいい勝ち方がなかったかと反省し、負けの場合は相手に感謝し、より精進が必要なことを教えていただいたと感謝したりします。そして試合後はお互いを讃え合い、ありがとうございますで終わります。剣道、柔道、居合道、すべて道は「みち」を極める心の修行です。お互いを敬い合う心に通じます。
 佐賀藩の『葉隠』の中に述べられている、「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」という一節がありますが、決して死ぬということではなく、「いのちは短いものであり、大切にし、いのちある限り精一杯大切に生きよう」ということです。今日1日を悔いのない、思い残すことのないように「生きよ」ということです。これは法華経や日蓮聖人のみ教えと重なります。
 私たちは、毎日毎日精一杯、思い残すことのないように生きているでしょうか。人に迷惑をかけないように生きることはもちろんですが、その上でいろいろな人の助けで自分のいのちが繋がっていることを知り、それぞれの立場でできる限り、人のために尽くすことだが大事になることと思います。
 コロナ禍のようなことが起こると、ついつい人間は自分さえ良ければという、考えに陥りがちです。みんながそれではいつまでたっても、問題の解決にはなりません。どんどん悪い方向に進んでしまいます。法華経や日蓮聖人のみ教えを継承する私たちがまず、範を示す時なのではないかと思っております。
 終わりに今年もコロナ情勢の先行きは不透明です。ぜひ気をつけたれ、元気でお過ごしくださるよう、心からお祈りいたします。
 南無妙法蓮華経
 

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