だんしんきょう 令和4年 2月号

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開催日:2022年02月01日

土井清 氏
千葉県東部檀信徒協議会 副会長
多古町妙光寺総代

戦中戦後の貧しい時代から高度成長期へと豊かになることを追いかけて、一生懸命に妻と大地を耕し作物を育てました。そして食料加工製造の会社をおこし、常に時代の先を見て働きづくめでした。
 子どもが会社を継承して少し時間を取れるようになり、平成17年10月に菩提寺・妙光寺主催の「インド五大仏跡参拝」に妻と2人で参加しました。11人の団員とお釈迦さまご生誕の地「ルンビニ」・ご涅槃の地「クシナガラ」・成道の地「ブダガヤ」を訪れ、ラジギールにある「霊鷲山」での唱題修行、ベナレス沐浴見学・タージマハル観光など経て多くを学びました。裸足で歩く姿・物乞いの姿や自然との共生など、忘れていた自分の人生を振り返る、良い機会となりました。また、夫婦ともに健康な肉体をいただき、良き家族に恵まれ、この時代に命をいただいたが故にインド仏跡参拝が可能だったと、父母や祖先への感謝の心を強くしました。
 平成19年8月には菩提寺主催の「七面山登詣参拝」に夫婦で参加しました。33人の団員は12~74歳までと年令の幅が広く、それ故に競い合うのではなく、互いに声を掛け助け合いながら、七面山登詣参拝を果たしました。
 平成20年には菩提寺の総代に推挙され、地元の人たちとの交流に幅が広がりました。さらに同年から管区檀信徒協議会の副会長にも就任し、新たな出会いが増えました。日蓮聖人降誕800年慶讃の関連行事にも数多く参加させていただきました。菩提寺においては降誕800年記念事業としての「本堂屋根替え大改修事業」を行い、建設副委員長を務めました。平成27年に事業が無事に完成した時は、自らも満足でしたが、祖先も喜んでくれていると感じました。
 菩提寺の冨永観瑞住職が平成19年から管区宗務所長を、平成27年からは千葉教区長を務め、宗門運動を精力的に推進。それに連動して教区行事や管区行事に幾度も参加させていただき、ご報恩のお題目を唱えさせていただきました。
 苦楽を共にしてきた最愛の妻に平成25年に先立たれ、辛い時を過ごしておりましたが、子どもや孫たちはもちろん、信仰活動を通して知り合った多くの人びとに励まされ、刺激をいただきました。今も菩提寺総代や管区檀信徒協議会副会長を務めさせていただき、田畑を耕しながら命を育て、命を活かす日々を送っています。
 孫たちを連れて菩提寺の年越し行事に参詣していましたが、今では孫たちが率先して参加するようになりました。助け合いながら苦労する姿を見せ続け、世代を超えてともに行動することがいかに大切か。それを次に伝え続けられたらと思いながら、生涯現役を目指して生活しています。
 今はコロナ禍で外に刺激を求めることが難しくなりました。私は良き時代に活動できて幸せであったと感じます。この時代だからこそ、過去を振り返る時間があります。そして今を正しく理解分析するからこそ、この先を見据えることができると思います。自らのペースで、できることを実践し続けることがいかに大切か。多くの人に気付いてもらいたいと思います。
 

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