11月18日(金)京都市上京区大本山妙顕寺(三田村日正貫首)にて日蓮宗京都一部教化センター主催の教研会議「寺院のみらいを見つめる(人口減少社会と日蓮宗寺院━現状と可能性について━)」が開催された。僧侶、寺庭婦人など約40人が参加した。
まず、北海道大学大学院文学研究科教授 櫻井義秀先生よる「人口減少社会における寺院仏教の役割と展望」という講題で講演があり、テーマとして
①人口減少社会と世俗化。
②過疎地域における寺院の護持。
③日本人の幸福感の諸相。
④寺院仏教ができること。
とこれからの人口減少社会に向けての寺院のあり方を提言して頂いた。
続いて日蓮宗過疎地域寺院活性化検討委員会委員 久成院住職山下義孝上人による「過疎地域寺院問題 日蓮宗の取り組み」と題し、今現在の厳しい状況と今後の課題についての説明を頂いた。
その後参加者が3つのグループに分かれ、分散会が行われた。テーマを決め、マンダラート方式で9つのマスを埋め、各グループごとに活発な意見が交わされ発表報告された。
最後に日蓮宗人権推進委員会委員 妙相寺住職河﨑俊宏上人より講演「寺院管理に関する注意点」が行われた。寺院を管理する上で教師・寺族は人権意識を常に持ち続ける事が大切である事が説明された。
半日をかけて開催された教研会議であったが、寺院の行く末を見据え僧侶は、これからの時代にどのように向き合い、どのような可能性を見出して行くべきなのかいろいろな忌憚のない意見が出され、有意義な一日となった。