坊守のひとりごと23’8

お陰様で先日、5年前よりスタートしたお寺でのヨガ教室、様々に形を変えながらも何とか継続しています。現在は毎週火曜日、坊守の私が講師を務めます養生ヨガクラス、そして月に一度は男性限定のメンズヨガクラス、隔週水曜日はヨガの哲学を学ぶクラスが開催されています。ポーズをとることがヨガだと思う方がいらっしゃるとかもしれませんが、実はポーズや瞑想、呼吸法はすべてヨガの哲学=ヨガの考え方に基づいて行われています。ヨガ哲学を学ぶ事でより深くヨガを知ることができるんです。そんな水曜日のヨガクラスでは時々住職の法華経講座も開催されています。一般の方向けに噛み砕いて教えてくれるといえども、やはり難しい内容。読み慣れない漢字の羅列にう~んと頭を抱えてしまいますが、参加して下さる皆さんは「面白い!」「ヨガと仏教って考え方が似ているんですね」といつも興味津々で聞いてくださいます。
先日は「今、生きている人にとってとても大切な仏教の教えなのに、どうしてお葬式など亡くなった人のもののようになってしまったのでしょうか」との問いかけがありました。確かに葬式仏教と言われ現在の日本の仏教のあり方を揶揄される事も多くあります。「私たちお坊さんが怠けていたつけですね」と申し訳なさそうに住職も申しておりました。そして「生き方の指南書でもあるお釈迦さまの教えをしっかり伝えていかないといけないですね」と。
欲令衆というお経に《変化の人を遣わしてこれが為に衛護となさん》と説かれています。こうして私たちがやらなければいけないことを教えてくれる方々こそがまさに変化の人だな、と思うのです。

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