11月1日、今年も千葉県中山法華経寺で来年2月10日まで、
100日間の大荒行堂が始まりました。
早朝3時から3時間ごとに、
1日7回の水行と読経三昧を朝夕2回のお粥と味噌汁で勤め、
心と身体を清めていく過酷な修行です。
この修行を納めると、
日蓮宗では正式な修法師(祈祷師)として認められます。
私も11年前に1回目の大荒行を成満して以来、冬の100日間は早朝6時に水をかぶっています。
一般の人からするとなかなか真似できない世界ですが、
お坊さんの様な厳しい修行はしなくとも、
心身ともに磨くことが出来る修行があります。
それは “お坊さんの読むお経を聴くこと”
2012年7月18日のライブドアニュースで
「現代病に読経が効く?読経の意外なヒーリング効果に注目!」
という見出しが出ていました。
お経は「バイブレーションセラピー」ともいい、
医療分野では自分が、
もしくは他の人が唱えるお経の音波は、
医学的にも効果があるそうです。
お坊さんの読経をはじめとした、
いろいろな宗教での読経を聴くことも癒し効果があります。
集中して唱えられている読経はやさしくリズミカルで、
聞いている人へのヒーリング効果が生まれます。
日蓮宗がもっとも大切にしている経典「法華経」には、
僧侶の読経を聴くことは、
お経を読んだことと同じ功徳があると書かれています。
その功徳とは「六根清浄」(ろっこんしょうじょう)ということ。
六根とは、人間の感覚を組織する眼・耳・鼻・舌・身・意(心)の6つの器官で、
その全てが穢れのない清らかなものになるということです。
①「眼」善悪を見分けられる。良い人相、悪い
人相の判断がつく。先入観なく物事が正しく
見える。
②「耳」微妙なところまではっきりと捉えられ
真意が分かる。善悪を聞き分けられる。人の
言葉の真実度がわかる。巧みな誘惑や詐欺に
合わなくなる。
③「鼻」さまざまな香りをかぎ分けることがで
き、よい香り、悪い香りを分別出来る。良い
人間からは自ずとよい香りがする。
④「舌」何でも美味しく感じられる。
また、口の意味で、人に良い言葉をかけてあ
げる。喜びを与える。言葉が人を感動させる。
⑤「身」清らかな身のために、美しく健康にな
る。①〜④まで備わった人は自然と神々しい
姿になり、人から安心信頼されるようになる。
⑥「意」清らかな心のために、多くの人が会う
ことを願うようになる。これがないと①〜⑤
にもつながらないし、①〜⑤が備わってない
と「意(こころ)」の清浄にもつながらない。
今年もあと2ヶ月、聴く修行で心身ともに清らかにして新年を迎えませんか。