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『猿島』は横須賀沖にある東京湾唯一の自然島（無人島）で、横浜スタジアムの約4倍の面積です。
鎌倉時代に 日蓮聖人 が避難されたと伝えられている島です。日蓮聖人縁の地として千葉や鎌倉はよく御存じでしょうが、横須賀と聞いても、特に我々関西の人間にはピンとこないかもしれませんね。島内からは、縄文時代の土器や弥生時代の人骨が発見されています。
昔は房総半島から鎌倉入りするルートのひとつが、船で横須賀付近に上陸するルートだったんです。また、横須賀市内には龍本寺様という立派な御寺院がありますし、「米（こめ）ヶ濱のお祖師様」と呼ばれて市民の方々に親しまれています。宗門第1番目の御霊蹟である御浦（みうら）法華堂が前身で、大変に由緒ある御寺院様なのです。
この猿島（当時は豊島と呼ばれていました。）は、日蓮聖人が房総半島清澄山で『立教開宗』され、1253年（建長5年）5月に鎌倉に向かって渡航する際に、嵐に遭い漂着した場所なのです。日蓮聖人は岩窟を見つけ、そこで1ヶ月以上も足止めされますが、無事鎌倉へと出立されました。この岩穴は、「お穴さま」として現在でも残されています。この他にも「白猿伝説」や「角なしサザエ伝説」「アワビ伝説」など、日蓮聖人にまつわる様々な言い伝えが残されています。
江戸時代には島内3ヶ所に台場が造られました。1853年の黒船来航の際、米軍の海軍大将が「ペリーアイランド」と一方的に命名しました。明治14年には陸軍省が砲台の建造に着手し、3年後には本格的な洋式の要塞『猿島要塞』が完成します。関東大震災で大きなダメージを受け陸軍省は猿島を放棄しますが、大正14年には海軍省が所管となって要塞砲台を再び完成させます。その後も高射砲を配備したりしましたが、結局昭和20年の終戦を受け、島の一部を米軍に接収されます。
日蓮聖人縁の猿島は、湾の要衝として時代に翻弄され続けました。戦後は一般人に開放されたり、完全に閉鎖された時期もありましたが、現在では連絡船が往復し、市民の憩いの場として夏には海水浴客で賑わっています。
正法の弘通をお心に誓われ、清澄を後にした若き祖師が留まられた地であると同時に、決して起こしてはならない戦火を目の当たりにしてきた島。
そして、未だ世界各地で繰り返される暴力や殺戮。権力闘争に明け暮れる国家、民主改革の名の下の弾圧・虐殺、少女にさえ容赦なく凶弾を撃ち込む狂信者、出口のない民族闘争、ナッシュ均衡に翻弄される銃社会、無差別テロ、地球温暖化……そして今、突出した国家武装に対しては、周辺国の更なる武装化を生み出しています。
国力を回復・維持させることが命題であって、原発廃止なんてナンセンス？冷温停止“状態もどき”の原発はさておいて、世界経済の盟主を目指してまた馬車馬のように走り続ける？
それが私たちの幸せ？子供たちの未来？
例えば、原発の全廃や銃規制が簡単でないことはよく理解しています。「何を青臭いことを言っているんだ！」と、お叱りを受けるかもしれません。
でも、皆が開き直ってしまったら…この国は、人類はどうなるの？？
結局のところ人間は、ただ忘れ去るだけの生き物なんでしょうか？
いやいや、人間は考える葦であるはずです。
この島を訪れると、念仏詩人である榎本栄一氏の詩を思い出します。
またひとつ しくじった
しくじるたびに 目があいて
世の中 すこし広くなる
参照・抜粋させていただいたHPです。ありがとうございました。
『流浪の民』様
http://homepage3.nifty.com/rurounotami/yokosuka_sarushima02.htm
『Deep City YOKOSUKA』様
http://blog.goo.ne.jp/tivgdtd/e/8bd4315a73d6e10cc8a2e045ee571356
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