小松原法難に殉じた工藤吉隆公(当山第2祖妙隆院日玉上人)を永く讃えるために、小湊誕生寺・今井日誘上人、池上本門寺・酒井日慎上人らが発起人となり、昭和9年に顕彰碑が建立されました。上部の陽刻「不惜身命」は、海軍中将・小笠原長生氏の筆です。「不惜身命」(ふしゃくしんみょう)とは、法華経譬喩品に説かれる「仏道修行のためには身命も惜しまないこと」であり、「死をもいとわない決意」のことです。その下には、海軍中将・佐藤鐵太郎氏の筆になる「房州天津日澄寺開山日玉上人伝」が陰刻されています。この文章は、身延山久遠寺第36世・六牙院日潮上人の著書『本化別頭仏祖統紀』に収められています。
顕彰碑の揮毫者である小笠原長生氏・佐藤鐵太郎氏はともに日蓮宗の信者として知られ、令和4年8月30日に100年を迎える清澄寺旭が森の銅像建立の願主にも名を連ねています。
顕彰碑の前の「しだれ桜」が満開になりましたので、当山で配付している説明書の画像とともに掲載します。