こんにちは、副住職です。
妙恵寺本堂に奉安しております鬼子母神像が、先月刊行の本田不二雄著『ミステリーな仏像』に掲載されました。
『ミステリーな仏像』は、日本で唯ひとり「神仏探偵」を自称する本田不二雄氏が、いまだ見たことのない仏像を日本中に探し求め、その謎に迫り、秘められたドラマを発掘し、あらたな魅力を発見していく、これまでになかった仏像ガイドです。
掲載されている仏像は約120体、仏像ブームでは顧みられることのなかった像ばかり。
ガリガリに痩せ衰えた阿弥陀如来、体内に臓器と骨格をそなえた秘仏、Vサインをする謎の菩薩、人髪を植え込んだ鬼子母神、白馬に乗ったお地蔵さま……等々、ページをめくるたび、驚くべき姿かたちの仏像がつぎつぎと紹介されています。
その中の「人髪を植え込んだ鬼子母神」の中に、当山の鬼子母神像が大きく紹介されたのです。
昨年11月、著者の本田不二雄氏が当山に取材に来られ、その時の住職による説明、および対談の中でのお話が掲載されています。
当山の鬼子母神像は鬼形なので、私自身、子供のころは見ること自体、とても怖かったものです。
しかし、大人になって改めてお像を拝見すると、柔和で優しい表情に感じたり、時には心の奥を見透かされたように怒った表情に感じたり、邪悪な心を退けて厳しくも力強く見守って下さっているように感じたりと、その時々の自分の心持ちによって見え方が変化するように感じる不思議なお像です。
皆様も是非、その目で当山の「人髪が植えられた鬼子母神像」をお詣りし、自分にはどのような見え方がするか、実際に感じてみてはいかがでしょうか。
住職、副住職が在寺の際は、御開帳いたしますので、あらかじめメールでお問い合わせの上、当山妙恵寺まで御参詣いただきますよう、心よりお待ちしております。
合掌
裕真。