平成30年10月の掲示板は「妙法蓮華経 法師品第十」です。
この章(品)では、説法の相手が、これまでの声聞である弟子たちから菩薩に変わります。
「法師」とは、法を説く人の意味で、特にここでは法を説く存在である「菩薩」を意味しています。
菩薩の役割は、お釈迦様に代わって説法し、衆生を救済することです。そのため、法師(菩薩)は如来の使いとして重要な役割を与えられています。
お釈迦様の心をもって法を説く法師に対し、如来の室(大慈悲心)、如来の衣(柔和忍辱の心)、如来の座(一切法空)という大切な教え(心得)を説きます。これを「弘経の三軌」と呼びます。
また、この法師品では、諸経の中で法華経が最も深い教えであることが示され、かつ、お釈迦様滅後の悪世にこの経を説けば、容易に理解されない教えゆえに迫害にも遭うと説かれています。
次の章(品)からは、説法の場がこれまでの霊鷲山という山から空中(虚空)に変わり、虚空会という場面に移ります。