日蓮宗とは

 日蓮宗は、鎌倉時代の仏教者である日蓮聖人の教えを継承し信仰する宗派です。古来より法華宗あるいは日蓮法華宗などとも称されてきましたが、今日の宗教法人「日蓮宗」の名称は、明治9年(1876)に公許されました。仏教諸宗派のうち宗祖の名が宗名になっているのは日蓮宗だけです。
 宗祖は日蓮聖人(1222~1282)、開宗は建長5年(1253)4月28日、所依の経典(依経)は如来最要の教法たる『妙法蓮華経』、信仰の対象(本尊)は法華経本門の教主たる久遠実成の釈迦牟尼仏、総本山は身延山久遠寺(山梨県)です。
 日蓮聖人は、仏教の開祖である釈尊(釈迦牟尼仏世尊)が説いた数多くの教えのうち法華経(妙法蓮華経)を根本経典に位置づけます。
 特に、法華経後半の「本門」と呼ばれる部分を重視し、本門の法華経への帰依を表明する「南無妙法蓮華経」の題目の実践を信行(信仰と修行)の主軸に据えます。
 日蓮宗では、この七字の題目に法華経の精神をこめた日蓮聖人の教えに導かれて信行に励み、この教えを弘めることによって、世界の平和と幸福の実現を目的とします。

*挿図は、山上ゝ泉撰『日蓮聖人いろは歌留多』(日蓮宗新聞社、1991年復刻)より一部転載。
*なお、ご参考までに、日蓮聖人の生涯、人物像、著述等に関しては、下記のサイトから住職の講義が聴講できますので、ご視聴ください。
 日蓮聖人の生涯 https://youtu.be/xQv96JJg00I
 日蓮聖人の人物像 https://youtu.be/0GGjm_6ttH4
 日蓮聖人遺文の概論 https://youtu.be/UxsAQKHFoEU

 

聖傳いろは歌留多「せ」

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