法要と伝統

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深冷の候、皆様如何お過ごしでしょうか。
日蓮宗の法要は、昭和16年三宗派合同という大事業に遡ります。
法華経を多くの人々に伝えていこうという思いから、日蓮宗・顕本法華宗・本門宗という宗派が合併します。
(当山は、顕本法華宗でした。)
その際、宗派が異なれども、法要形式を一つにまとめようという方針が提案されました。
しかし、当時、戦争などもあり、なかなか進みませんでした。
特に、戦況の激化により、若手僧侶も戦争に行かなくてならない時代でした。
けれども、次の世代の僧侶・お檀家さんのために、残る僧侶が結集して、現在の法要の基ができました。
その一人に熊井本光上人(妙経寺歴代、感応寺 元後見人)がいらっしゃいました。
そのおかげで今の日蓮宗の法要があります。
ただ、現在でも三派合同前の伝統的な法要を行っている日蓮宗寺院も多いようです。
皆様も他寺院の法要に行き、自分の菩提寺と宗旨は同じなのに法要が少々違うことにお気付きになられることもあると思います。
例えば、当山でもお唱えする「受持」は、全国の日蓮宗寺院で唱えられているわけではありません。
しかし、昔からの法要は、過去の僧侶・お檀家さんが生み出し、伝えてきたものとも言えます。
法要には様々な形がありますが、新しい法要も昔からの法要も両方を大切にしたいと思います。

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