盛夏の候、皆様如何お過ごしでしょうか。
お盆の時期になりますと、お寺・お仏壇・お墓など、様々な形で安置されている先祖に対して、お花やお供え物などを供養し、手を合わせることが多いと思います。
では、この「供養」とはそもそも何を表すのでしょうか。
「供養」の語源に関しては諸説ありますが、「供給して資養する」という言葉から成り立ちます。
意味は、お釈迦様や僧侶・先祖に対して食べ物・飲み物を捧げるということです。
しかし、我々は、お釈迦様や僧侶・先祖と同時に、周りの人にも供養することを心がけたいものです。
例えば、「四十九日餅」というお供え物があります。
このお餅は、本堂にお供えすると共に、四十九日忌の時にお墓やお仏壇に手を合わせてくれた方々にも配ります。
そして、このお餅を持ち帰った人々は、自宅でそのお餅をさらに家族に分け与え、家族みんなで食べます。
これは、一人の人間が少しの人々を助けることで、その行いを受け継いだ人々が、さらに多くの人々を助ける、ということにつながります。
これが、本当の供養の形であり、我々が大切にすべき心得です。
本堂・お墓・お仏壇にお供え物をする時、同じように周りの人々にも分け与える気持ちを忘れてはいけません。
法華経を信じる我々が行うべき供養の形といえます。