子どものホッペにお会式桜

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当山お会式法要では、参拝者に「お会式桜」と「綿帽子」をお配りします。
さて、このお会式桜、妙功寺のあるお檀家さん宅では、いつの頃からか「虫歯が痛む時にホッペに貼ると痛みがなくなる」といわれ、そうすると不思議と痛みがなくなっていたそうです。
もちろん、桜の造花はひとつひとつ手作りで、御宝前にお供えし、しっかりお経のあがったありがたいものですからお題目の功徳がしみ込み・・・。
おそらく・・・濡らした紙の桜の花びらをホッペに貼るとひんやり気持ちよく、そこに意識をとられている間に痛みのことを忘れていたのか、泣きつかれて眠ってしまっていたのでしょうか。
翌日は、ピンク色に染まったホッペで学校に向かい、友だちに笑われていたとか・・。
親御さんの苦肉の策のようですが、不思議なおまじないですね^^

 
日蓮聖人がお亡くなりになられた10月13日、その地に季節外れの桜の花が咲いたという故事に由来し、桜の造花を手作りしてみなさまにお配りしています。
また「綿帽子」は、1264年11月11日、日蓮聖人が当時千葉県の小松原という地において、地頭の東条影信に襲撃されました。額に大傷を負いながらもかろうじて逃れますが、傷口から流れる血を小川や井戸の水で洗いながら、洞窟に身をひそめていました。そこへ通りすがりの老婆が「傷口に風をあてては痛むでしょうから、どうぞこれをあてて寒さをおしのぎ下さい」と自分がかぶっていた真綿を差し出した。ということから、日蓮宗のお寺やお仏壇の祖師像に「寒くなると額の古傷が痛むでしょう」と綿帽子をかぶせるようになりました。

 
ここから(若坊守編)
今月8日、日蓮聖人のご命日に行う法要「お会式」が行なわれました。
その前日からは、毎回すべて手作りのおときの準備。
婦人おとき部隊の皆さんがおときの料理を作ります。

住職がお寺の畑で作っている大根を取りにいったところ
なんともなまめかしい大根さんが・・・。
美味しいふろふき大根に変身してくれました。
 
今回は八代・宗覚寺より山口弘雄上人がおいで下さりご法話頂きました。

山口弘雄上人は一昨年の御会式にも来て頂いたのですが、落語がお好きなお坊さんなだけあり、非常に語り口が軽快で、ユーモアのある法話をして下さいます。今回は、ご自坊に泥棒が入ったお話を・・・。「家に鍵は閉めても、心の鍵はオープンに」とわかりやすいご法話で、檀家の皆さまもニコニコ・ケラケラ笑いながら聴いていらっしゃいました(´∀`)
 
今回のおとき

具沢山の豚汁にひじき、はやとうりと柿のサラダにふろふき大根。
ここ最近気温が低かったので体が温まる献立を、と思っておりましたが、当日は汗ばむ陽気で、皆さん、汗をかきかき召し上がって下さいました(^▽^;)
 
 
しかし今回は参加頂いた檀家の方の人数がとても少なく・・。

お天気もいいし、行楽日和だし、皆様色々と忙しいんだろうなぁと自分に言い聞かせてはみるものの、やはり本堂に並べた椅子に空きがあったり、おとき部隊のご婦人方が心をこめて作ったおときが沢山余ると悲しい気持ちになるものです。
 
前述したように、御会式は日蓮聖人のご命日であり、日蓮宗の信徒にとっては節目となる大切な行事ではあるのですが、まだまだ布教をしきれていない力不足を主人と共に感じました。
 
おときを食べ終えた後は、2週間後に迫った法燈継承式(住職の交代式)に向けての話し合いも行われました。
参加人数が少なかったことのショックもある中、なかなか会議のテンションが上がらなかった私ですが、
ある檀家の方が『なんだかワクワクするね!できる限りサポートしていい式にしましょう!!』と言って下さい、その言葉に近くにいた方々も賛同して下さいました。
このお檀家さんは、普段はクールでなかなか感情を表に出されない方だからこそ、嘘のないその言葉に主人も私もとても勇気づけられました。
 
現実をしっかり受け止めつつも、今は2週間後に迫った法燈継承式を成功できますよう、全力でサポートしていきたいと思います。

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