坊守のひとりごと23’11

「お寺の奥さんって社交的な人が多いんでしょ?」お寺に嫁いでいます、と言うとよく尋ねられる質問です。お檀家さんと話をしたり、突然の様々なカテゴリーの方の接客をしたり、相談を受けたりと色々な方と関わるイメージが多いのかもしれませんね。観光寺院や大きなお寺さんであればそういった接客のスキルや会話術も心得ていらっしゃる方も多いのかもしれませんが。かくいう私はこう見えて(どう見えて?(笑))意外と人見知りなんです・・。実は住職の後ろに隠れて会話の糸口をもじもじと探しているのです。
しかしそうは言いつつも昨年から末娘の育児でお寺にいることが多く、来寺なさる方とお話しする機会が沢山あったのですが、普段1歳になったばかりの娘としか話をしていないのでなかなか話が広がらず。初対面の方ともスムーズに話せるといいな、と思い手にした本に世界的研究者ジャレド・ダイアモンドさんが、「地理学のとても重要な教えのひとつ」としてこういうことばを言われていました。
「初めて会った相手がどんな人物かを知りたければ、聞くべき質問は2つだけだ。
『いつ生まれたの?』『どこで生まれたの?』この2つを聞けば、ある程度のことがわかる」と。 個人の個性や自由意志があるとしても「いつ」「どこで」生まれたかということが、それぞれの人の形成のかなり大きい部分を占めているんでしょうね。少しずつ少しずつ臆さずひるまず皆さんに話しかけて参りますね。

一覧へ