10月の行事予定

10月・11月はお会式(えしき)月です

 朝晩は涼しく、日中も少しずつ過ごしやすくなってきました。

 今年はお彼岸頃に咲く「彼岸花」の開花が全国的に遅れているそうです。原因は今夏の記録的な暑さで、気温が高いと花の形成が遅れるのだそうです。当寺の彼岸花も今日確認してみたらようやく蕾のついた茎が伸びてきたところでした。

 季節の変わり目は体調管理に気をつけ、今月も元気に過ごさせていただきましょう。

 10月13日は日蓮大聖人ご入滅の聖日です。全国の寺院では10月から11月にかけて、大聖人をお偲びするとともにそのご遺徳をお讃えする大切な行事「お会式」が営まれます。

 本年は第743遠忌となります。お会式には家族でお参りし、大聖人に「報恩感謝の誠」を捧げしましょう。

●盛運祈願会(せいうんきがんえ)
 10月1日(火)午前7時、10時、午後2時
 (1日3回、ご都合のよい時間にお参りください)

 ご本尊さまに日々の信仰を奉告するとともに運勢が盛んであることをお祈りする法会です。
 
 皆さまの盛運を祈願し「お守り(倶生霊神符)」を交換いたします。

●団参(日蓮宗徳島県宗務所主催)
 10月7日(月)~9日(水)

 本県宗務所が主催する2泊3日の団参(団体参拝)に参加します。

 総本山 身延山 久遠寺(山梨県)と大本山 北山 本門寺(静岡県)を参拝いたします。

 久遠寺では「朝勤」に参列後「輪番奉仕*¹」を行います。
 
 本門寺では生御影尊像(日蓮大聖人等身の御影で、大聖人自らが開眼されたと言われる「生きませる祖師」)の「ご開帳」をしていただきます。
 六老僧の一人、日興上人が開かれた本門寺に、同じく六老僧の一人、日朗上人がご参拝の折り、「我が師はいずれにおわすかと思いしに、当寺におわせしか」と、御影の肩に抱きつかれ涙を流されたと伝わる本門寺第一の御霊宝です。

※団参のため8日の「鬼子母神講信行会」はお休みとさせていただきます。

●三十番神庵(さんじゅうばんじんあん)お会式法要(国府町西黒田)
 10月12日(土)午後2時

 国府町西黒田にある当寺のお庵「三十番神庵」で営むお会式です。

 車で乗り合わせて行きますので午後1時30分迄にお寺へお越し下さい。

※当寺のお会式法要は11月10日(日)です。

●門中年番 お会式大法要(会場:妙永寺さま)
 10月27日(日)午後1時

 寺町の門中寺院*²5ヵ寺が合同で営む「お会式」で、毎年会場を変え10月の最終日曜日に営まれます。

 昨年は当寺が当番でした。本年はお隣の「妙永寺さま」が会場となります。盛大な大法要にぜひお参りいたしましょう。

 お参りの仕方は当寺にお尋ねください。 

※1.身延山と祖廟輪番
『身延山へ分入て山中に居し、法華経を昼夜読誦し奉り侯えば、三世の諸仏、十方の諸仏、菩薩も此砌(このみぎり)に御座らん。(中略)我此山は天竺の霊山(りょうぜん)にも勝れ、日域の比叡山にも勝れたり。然れば吹風もゆるぐ木草も流れる水の音までも、此山には妙法の五字を唱へずと云ことなし。日蓮が弟子檀那等は此山を本(もと)として参るべし。此則ち霊山の契(ちぎり)也。(中略)縦いずくにて死に候とも九箇年の間心安く法華経を読誦し奉り候山なれば墓をば身延山に立てさせ給へ。未来際までも心は身延山に住べく候』(波木井殿御書)

 身延山 久遠寺は、鎌倉時代に日蓮大聖人によって開かれました。
 当時、身延山は甲斐の国、波木井郷(はきりごう)にあり、大聖人の信者である南部実長(なんぶさねなが)公の領地でした。大聖人は佐渡流罪赦免後、南部公の招きを受け、文永11年(1274)5月17日にご入山、6月17日に久遠寺が建立されました。(昨年が身延山開創750年)
 
 以来、大聖人は晩年9カ年をこの地で法華経の読誦と門弟たちの教育に終始されました。
 弘安5年(1282)秋、病身を養うためと、ご両親の墓参のために身延山を出立されましたが、途上、武蔵国池上(現東京都大田区池上)にて御年61歳でご入滅になられました。
 池上でのご葬儀後、ご遺言によりご遺骨は身延山に奉ぜられて心霊とともに祀られました。
 
 祖廟輪番とは、守塔輪番ともいい、大聖人のご遺命により、み墓である祖廟を交代で守り、法味(ほうみ)を供え、香・花・燈燭(とうしょく)を絶やさず護待していくことをいいます。
 最初は大聖人の本弟子六老僧を始め、主な弟子たちが1月毎に身延山に登り務めていましたが、幕府の弾圧や交通の不便のため実行困難となりました。そのため南部公の提議で身延山常住守塔の山主が決まり、現在に継承されて「法主(ほっす)」と尊称されています。
 今日も、全国の寺院が大聖人への恋慕渇仰の情から檀信徒を率いて身延山に登り、法主猊下(げいか)から輪番の委嘱(いしょく)をうけ、大聖人への給仕奉仕が行われているのです。
 
 『法華経』は全ての人々の救済をめざした経典です。大聖人は『法華経』に生命を捧げ、『法華経』を読誦したからこそ、この山はインドの霊鷲山(りょうじゅせん)や日本の比叡山よりも優れ、仏様たちが住居になる功徳が聚(あつま)った所である。それ故この山に参ると、人々の前世からの罪はたちまちに消えさり、逆に善根を積むことになるであろうと仰せになりました。『日蓮が弟子檀那等はこの山を本として参るべし』というお言葉はこのことを端的に示されたものです。
 それ故に身延山は七百有余年、法灯(ほうとう)が継承され、歴代の法主猊下と全国の寺院・檀信徒により祖廟の護持がなされてきたのです。
 門下の厚い信仰を集め、宗門のみならず、広く大聖人を仰ぐ人々の聖地として、日々参詣者が耐えることがありません。

※2.門中寺院(もんちゅうじいん)
 市内寺町にある本宗寺院で、妙長寺・壽量寺・善学寺・妙永寺・本行寺(順不同)の5ヵ寺です。

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