岡山県は古来より日蓮宗の盛んな地域として「備前法華」と称されてきました。県内には現在も120ヶ寺以上の日蓮宗寺院・教会・結社があり、各地には往時を偲ばせる「南無妙法蓮華経」「南無日蓮大菩薩」「南無大覚大僧正」などと刻まれた題目石や供養塔が数多く見受けられます。
数年前、地域に残る題目石や供養塔などを詳しく調べ、マップ化したパンフレットが発行されました。『岡輝学区の歴史散歩 備前法華発祥の地を歩く』と題するパンフレットで、岡山市の岡輝学区という限定された地域(妙勝寺も含まれます)に所在する近世日蓮宗の遺構をまとめたものです。歴史の中で忘れ去られつつある遺構を記録するものとして意義あるものと思われます。
本冊子は宗門の事業としてではなく、郷土歴史研究家・青木康嘉先生を中心に、令和3年に公民館活動として実施された取り組みを基に編集されたものです。発行から数年の月日が経ち、パンフレットの在庫も僅少となったため、妙勝寺において改訂のうえ再発行しました。
当山の檀信徒の皆さまにパンフレットを一部ずつ配布し、まだ在庫がありましたので、岡山県内日蓮宗寺院にも参考となればと思い配布をいたしました。
県内の各地域にも同様の題目石や供養塔が点在しているものと思われます。このパンフレットが地域の歴史の掘り起こしや檀信徒教化の一助になりましたなら幸いです。


