7月31日(水)、京都市上京区本山立本寺(上田日瑞貫首)にて、通算第69回目、令和となって初めての近畿教区僧風林の閉林式が執り行われました。
本山貫首猊下並びに上田尚教聲明導師、教区各宗務所長ご参賀の下、閉林式に先立って恒例の林生による模範法要が修されました。
今年は9名の入林(他、聴講生1名が途中まで参加)で、降誕800年教区大会が開催された去年(18名)と比べるとやや寂しい感じがしましたが、林生たちはご来賓や上田日瑞林長猊下、講師陣が見守る中で、物怖じすることなくのびのびと、そして厳粛に法要を勤め、7日間の僧道修行の成果を如何なく発揮しました。
上ずった声で師僧代表の謝辞を述べた私と違い、最後まで堂々としたものです?
過去に高1の長男が3度、小5の次男が2度目の卒林を迎え、私は5回の模範法要に立ち会った訳ですが、子ども達が法要に真摯に向き合う姿を目にする度心打たれます。
集会所でお互いの衣帯を整え、足の運びに注意を払い、 異体同心にして所作を合わせ、異口同音に音聲を調えます。
恐らく子ども達の日常では考えも及ばない緻密な坐作進退や読誦行を、うだるような暑さの道場で毎日毎日反復したことでしょう。蝉時雨が降りしきる立本寺の寝苦しい夜に、寝言で経文を口走る子もいたようです。
ところで、僧侶が法要を行うに当たって、最も基本的な心構えとして、法要に対して「敬虔尊重」の念を持つこと。そして、法要中は「威儀厳粛」であるべきとされています。
尊重とは、仏を至心に礼拝し、目線は常に仏様にあるという精神的な心構え。
厳粛とは、心と形は一つ(心身一如)という態度としての心構えと言えるでしょう。
しかし、尊重な精神も、厳粛な態度も、式作法に対する習熟が無ければ、粗野で危なっかしいただの真似事に過ぎません。
僧風林にはじめて入林する子ども達は、僧侶としての心も振舞いも、まだまだ未熟な沙弥がほとんどです。子ども達は、先ず「形」を学び、次に形は何を表しているのかという「方便」を学んでいきます。
私達の心は、形を通さないと伝わらないことが多々あります。威厳が備わり、畏敬の念が自然と湧き出てくるまで繰り返し繰り返し形を学び、そして将来的には、法式に臨む理念(尊重、厳粛)を持ち、自分をしっかりとした僧形(そうぎょう)に仕立てるべく日々研鑽を重ねるのです。
家が恋しくて涙した子、連日の暑さにダウンしてしまった子もいたようですが、林生同士で協力しながら7日間を乗り切りました。将来、法友となるであろう仲間達と過ごしたこの道場は、きっとかけがえのない経験となることでしょう。
令和元年度の僧風林は無事終わりましたが、 1回生・2回生がほとんどであった本年は少数とは言え先生方は大変だったことと思います。
立本寺ご貫首上田日瑞林長猊下、訓話を賜りました本山貫首猊下、風間随修主任先生、加藤一恕副主任先生、講師陣の皆様方、お手伝いの皆様方、その他運営に携わっていただきました皆様方には大変お世話になりました。有り難うございました❕
また、模範法要及び閉林式にご臨席賜りました、本山貫首猊下、上田尚教聲明導師様、橋本一妙近畿教区長様はじめ各管区のお上人様方、このような機会をお与えくださいました関係各位の皆様方に心より御礼申し上げます。
僧風林終了後...
いつも喧嘩ばかりの妹は、出発前?と同様にベタベタ・モード全開?
オニーチャン(⋈◍>◡<◍)。✧♡
帰り道のお昼には、「メチャ楽しかったけど、もう行きたくない~?」と宣う次男(笑)
しかし、来年も自分で決めて飛び込むと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m