妙相寺 震災ボランティア

仮設の本堂に奉安された御尊像

地震で屋根が崩れ落ちた妙相寺本堂

 6月6日、震災被害の大きかった輪島市河井町妙相寺(住職・河﨑俊宏上人)の支援活動に「ボランティア能登」のメンバーと共に参加させて頂きました。当日は河﨑上人の日蓮宗僧侶ご友人や女性の方が、千葉・神奈川・愛知から7名と、お寺の総代さんや檀信徒の方々も参加されていました。

 妙相寺のある河井町は、輪島市の観光名所朝市通りのあった所です。能登半島地震直後に発生した大規模火災では多くの尊い命が失われました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。妙相寺は火災の被害は免れましたが、震災の被害は甚大で本堂の屋根が崩れ落ち、堂内から空が見える状況です。風雨にさらされ堂内は水浸しで、山門も倒壊していました。近隣の住宅も軒並み家屋が傾いたり倒壊するなど被害を受けていました。

 そのような状況でも、何とか被災しても地元に残り生活される檀信徒の方々が、心安らかにお題目を唱えることができるように、駐車場にプレハブの仮設本堂がつくられました。

 震災の影響で建設関係の業者が忙しく、ようやくプレハブが出来上がったそうです。水道も5か月間断水が続いていましたが使えるようになりました。

 私たちは安全のためにヘルメットをかぶり被害のあった本堂からお厨子や仏具、椅子やテーブルなどを全て取り出し、それを檀信徒の方が水で洗い、タオルで拭いて乾燥させます。洗うことに驚かれた方もいらっしゃると思いますが、5か月間風雨にさらされ泥が付いたものは水洗いしないと汚れが取れません。震災被害の過酷な現実を改めて実感します。

 気温も上がり暑い日となりましたが、皆さん汗だくになって一心に作業を行いました。きれいになった仏具や、震災後すぐに取り出し保管されていた仏様や日蓮聖人・日像上人のご尊像も無事遷座し仮設本堂が完成しました。

 最後に仮設本堂に向かい、参加者全員でお題目を三唱し作業を終了しました。無事に仮設本堂ができ、河﨑上人や奥様、檀信徒の方々が喜ばれ安堵されているお姿が何より心に残りました。ご遠路ご参加の各上人、ボランティアご参加の皆様、本当にお疲れさまで御座いました。震災からの復興には、まだまだ時間も労力も費用も掛かります。今後も被災された方の心に寄り添い、有志の方と共に微力ながら復興支援に努めていきたいと思います。合掌

 ※日蓮宗では、このたびの能登半島地震に対し、下記の災害義援金勧募活動を行っています。皆様には何卒ご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 ◎日蓮宗の災害義援金
https://www.nichiren.or.jp/information/shuumuin/20240112-6652/  

ボランティア参加者

本堂内での作業

震災被害が甚大な本堂

仏具を水洗いして拭き取る

無事完成した仮設本堂に向かいお題目を唱える

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