2月5~7日、日蓮宗尼衆宗学林(上田尚教林長)で日蓮宗尼衆宗学林主催の「尼僧を志す人のための特別講座」が3日間開催された。
日蓮宗尼衆宗学林は、京都市左京区松ヶ崎にあり、日蓮宗宗門において唯一の尼僧教育機関であり、日蓮聖人の教えを遵奉し、行学二道に励み、宗教的情操の涵養に勤め、尼僧としての資質を向上させる教育を行うことを目的とし、仏教全般、茶道、華道等の基礎を学習する養成学校である。
この講座は「尼僧または尼僧を志す人の資質向上」を目指し、行軌作法・法華経・釈尊伝・御遺文・生け花・お茶席の講義を上田尚教林長はじめ尼衆宗学林各教授が行った。
参加者は配布された資料を基に行われた講義を一文一句聞き逃さぬようペンを走らせ、時折笑いを交えての穏やかな時間であった。
2日目の生け花の講義では、会場を北区鷹峯常照寺(奥田正叡住職)に移し、「茶会入門講座」と題し、茶事の流れ、座り方、お辞儀、立ち方、歩き方、お道具について詳しく講義され濃茶・薄茶の席を実体験した。
天気も定まらない寒い3日間であったが参加者は全てのカリキュラムをこなし、修了証を上田尚教林長より一人一人授与された。
修了式では林長より「尼僧の教化力は男僧を上回る。表玄関から入る男僧と勝手口からも入れる尼僧の違い。親しい中で法を説いて人を教化できる尼僧の力は計り知れない。信仰・信心を基盤とし僧形を大切に忘れないように精進してもらいたい」と挨拶した。