平成31年4月の掲示板は「妙法蓮華経 従地涌出品第十五」です。
この章(品)では、「地涌の菩薩」と呼ばれる特別な菩薩が登場します。
従地涌出とは、「菩薩が地より涌き出る」という意味です。
見宝塔品第十一でお釈迦様は、「娑婆世界で法華経を弘めるものはいないか」と呼びかけます。
その後、数々の菩薩が法華経を弘めることを申し出ましたが、お釈迦様は法華経を委嘱しませんでした。
しかし、この従地涌出品で地の下より出現された菩薩に、お釈迦様はのちの如来神力品第二十一で初めて法華経を委嘱されます。
この特別な菩薩は法華経にのみ登場する菩薩で、その中の4人の最高指導者が「上行菩薩、無辺行菩薩、浄行菩薩、安立行菩薩」と呼ばれる菩薩なのです。
これら立派な菩薩の出現に、弥勒菩薩がお釈迦様に「この短期間に、どのようにして無限に近い多くの菩薩を教化したのですか」と質問をします。
お釈迦様はその答えである「久遠実成(永遠の寿命の仏)」という究極の真実を、次の「如来寿量品第十六」で明かされるのです。