プライスレスのお布施

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 実り出した稲穂の脇道に、真っ赤な帯のアクセントが出来てきました。 
今年も秋のお彼岸を前に、すっと伸ばした茎の先に燃える様な赤い花を咲かせています。
 さて先日、妻に勧められ「笑いヨガ」の講座を受講して参りました。これがなんと、丸二日間!これまでの人生で、これほど「笑うこと」を真剣に考えたことはありません。なんとなく、笑うことが体に良いとは思っていましたが、身体は、作り笑いと本物の笑いの区別がつかず、どちらの笑いでも身体的に同じ効果が得られるという科学的根拠に基づいている、というのには驚きでした。
 また、笑いのうちなる精神とは、生き生きと前向きに過ごす能力のこと。また、人とつながり、相手の気分を明るくする。それが、人も自分も幸せになるということであり、これを実現するためのツールが「感謝」と「許し」である。
 と、ここで仏教の修行「六波羅蜜」の一つ「布施」の中の「無財の七施」が頭に浮かんだ。
 これは、お金をかけずして功徳が積め、大きな果報が得られるという7つのお布施です。
1、 眼施(がんせ)
優しいまなざしで人に接し、人に暖かみを与えること。「眼は心の鏡」眼には、その人の人間性が顕れます。優しい「まなざし」を心がけましょう。
2、 和顔施(わがんせ)
なごやかで優しい顔で人に接すること。表情ひとつで、相手に敵意を抱かせることもあります。「柔和な顔」は、人に喜びや安心感を与えます。
3、 言辞施(ごんじせ)
相手を思いやる優しい言葉や暖かみのある言葉で話すこと。叱るときも、愛情のこもった厳しさを持つこと。思いやりのこもった態度と言葉で話すことが大切です。
4、 身施(しんせ)
「実るほど頭のさがる稲穂かな」とあるように、人格の優れた人ほど謙虚な態度で、自分を誇張して見せないもの。人の嫌がる仕事でも喜んで、自ら実行すること。相手の為に尽くすことです。
5、 心施(しんせ)
人に対して「まごころ」を込めてさせていただくこと。人の喜びも悲しみも、自分のことの様に共に感じてあげること。
6、 床座施(しょうざせ)
人に席・場所などを施すこと。例えば、電車やバスで、困っている方に席を譲ったりすること。
7、 房舎施(ぼうしゃせ)
雨や風をしのぐところを人に与えること。例えば、雨天時に2人で一本の傘に入ってたとします。その時に相手を出来るだけ濡れさせまいと傘を差し向け、自分の半身はびしょ濡れになる様な思いやりのことです。思いやりの心を持ってすべての行動をすること。
 以上「無財の七施」ですが、どれも仏さまの心になって行なう慈悲の実践です。お金がなくとも、いつでもどこでも誰に対してでも出来ることです。人に喜んでもらうこと=布施です。今月20〜26日は秋のお彼岸。お墓参りや先祖供養と共に、仏道の実践、「無財の七施」をぜひひとつでも行ないましょう。まずは、今いちばん身近な人と笑い合うことからはじめてみてはいかがでしょうか(^^)                   合掌

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