気がついたのは4月でした。
当寺の近所にあるNTTの鉄塔(電波塔)横に大きなクレーンが見えました。
塗装のやり直しでもするのかなと思っていたら上部から少しずつ解体され始めたのです。
日を追うごとに解体工事は進み、6月には当寺からは完全に見えなくなってしまいました。
幼い頃は、遠くからも見え、紅白で高さのあるこの鉄塔を格好良いなと思って眺めていました。
仏教には「諸行無常(しょぎょうむじょう)」という有名な教えがあります。この世にある全ての事象は、常に移り変わって行くものであり、決して同じ状態のまま留まるものは無いという意味です。
お寺から見る景色も少しずつ変わってきました。
今後、新しい鉄塔がまた建つのかどうかも分かりませんが、見慣れた景色の変化に少し寂しく感じています。