平成26年5月3日(土)、今年も春の大まんだら様ご開帳法要を行いました。
午前9時より当番講中の皆さんが集まり、大まんだら様ご開帳の準備を始めます。境内にのぼりを立て、宝蔵から大まんだら様を収めた木箱を本堂に運び、御宝前の天井裏より大まんだら様を釣る作業、いわゆる「ご開帳」を行います。順序よく慎重に、がキーワードです。
10時前には準備が整い、一座目の法要はお手伝いの皆様とともに行いました。
11時前、二座目の法要を行い、大勢のお参りがあるのは午後1時からの三座目になります。
今回は午後1時から法要の前に、この度修復した妙勝寺に伝わる掛け軸など「平成修復寺宝」の解説を行いました。既に掛け軸は客殿に展示してあるのですが、狭い客殿ではそれぞれの軸の説明が出来ませんので、プロジェクターを使って本堂にて事前に解説をしました。こんなときにはパワーポイントのようなプレゼンテーションソフトは便利です。
20分程の解説の後、参詣の皆さんには順番に客殿に移動していただき、それぞれお曼荼羅や書や絵画を間近にご覧いただきました。日頃ご覧いただく機会のないものばかりでしたので、足を止めて興味深く見入っていらっしゃいました。
妙勝寺の大まんだら様に描かれている三十番神は、1日~30日の毎日を守護する神様ですが、その三十番神にちなんで、皆さんの生年月日を旧暦になおすと「何月何日」になるか調べるコーナーを設けてみました。新暦だと31日生まれの方は該当する三十番神様がいなかったりして困りますが、旧暦になおせばこんな問題もありません。
インターネット上には「旧暦カレンダー」という便利なページがあり、それを利用して旧暦での生年月日を即座にお答えすることができます。旧暦でのご自身の守護神もすぐわかります。このコーナー、最初は取っつきが悪かったようですが、最終的には好評でした。
みなさんゆっくりと展示物をご覧いただきましたので、実際の法要開始は午後2時頃となりました。いつも通り法要ではお経・お題目の後に、「おくぐり」を行います。「おくぐり」は大まんだら様の下をくぐって、御利益をいただくことです。
まず大まんだら様をご閉帳し、元のように木箱に収め、それを御宝前の右手にもうけた台の上に置き、参詣の皆さんがその下を順番にくぐっていきます。大覚大僧正がお書きになって以来600年以上の間、お題目の上がっていた大まんだら様です。手を合わせてくぐる方、木箱を触ってから自分の身体の悪いところをさする方などいろいろなやり方でそれぞれ御利益をいただいていらっしゃいました。
今年は平成修復寺宝展を併せて行った春の大まんだら様ご開帳でした。