お会式 糸

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先日11月28日は、当山お会式の日。午前11時より、各地区総代並びに参詣の檀信徒と共に、宗祖日蓮大聖人第733御遠忌(祖滅732年)の法要を勤めました。
「みんなの手作り桜を復活させよう!」ということで、今年から婦人会の皆さんに作って頂いたお会式桜が奉納され、本堂がとても華やかに。お参りに見えた方々からは「花の温かい色合いで、本堂が綺麗だし、温もりがあって良い。」と仰って下さり、帰りには法要で撒布した華葩(散華)と一緒にお持ち帰り頂きました。
 
11時から皆さんとご一緒に宗祖御報恩のお会式法要をお勤めした後、午後からは京都亀岡市法華寺御住職の杉若恵亮師による法話を聴聞。杉若師は、お会式にまつわる仏教的なお話から、超便利社会への提言、東日本大震災発生以来継続されている支援活動から見えて来たもの、自らが理事を務める『空援隊』(フィリピンに残されている日本兵の遺骨を持ち帰るNPO法人)での経験に基づいたエピソードなど、多岐にわたってお話を展開され、「かつての日本は祈る(意乗る)と、それに基く行動が両輪にあった。祈っては行動し、叶わなければまた祈り、そして行動する。積み上げてきた文化であり、それによって縦糸と横糸のしっかりした編み目が作られていた。今の世の中は、横の糸(物質文明)がどんどん入り込み、縦の糸(精神文化)がそれに追いついていけない。縦の糸は経度、所謂お経のことで、妙法蓮華経という縦糸が編み込まれている。数ある仏教信者の中でも妙法蓮華経を唱えている人は、どんなに物質文明が押し寄せても、縦糸がしっかり張られているから惑わされない。不染世間法 如蓮華在水、世間の法に惑わされることなく、泥水の中の蓮華の如くしっかり咲き誇るはずである。」と説かれました。
 
全日程が終了して、総代さんの間で法話の話題になると、「ハッとするようなことを仰る。」「目から鱗が落ちたよう。」と、皆さん満足されたご様子。そしてある方は、「心地よい倦怠感。」とも。それは多分…その際立った個性と、最後までR(アール)を描くことなく、聴衆に向かってビシーッと真直ぐに、時にはグン!とホップして飛んで来る極太なお話、加えてテンションの上昇と共に世相の乱れを嘆き吼える僧侶の姿に、皆さんある意味衝撃を受けたのだと思います。私も、初めてお会いした時、圧倒されましたもの~(笑)
法話の余韻も冷めやらぬまま、会計報告、運営報告と議事が進み、最後は恒例のお善哉でお開きとなりました。
 
昨年は、12月に京都部経会の方がお見えになり、そして今年は杉若上人にお越し頂けました。勤め人から住職になってようやく2年。時にはジタバタしたり見苦しい醜態を晒しながらも、善知識(正しい教え)に足下を照らされながら真直ぐに歩めば、自然と紡がれる糸のように巡り来る人との出会い。尊いご縁に対して感謝の念でいっぱいです。

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