2月16日は、日蓮聖人の御降誕798年目の御聖日でした。いよいよ、御降誕800年御正当のその日が近づいて参りました。
昨年は一足早く、近畿教区での降誕800年記念大会が営まれ、大本山妙顯寺に1000人が参集し、慶讃の微衷を表すことが出来ました。
管区の法要は、御正当年の11月に執り行う予定ですが、それまでの2年弱の間に、宗務所の役員改選や新総代の祖山団参、御正当の前年には誕生寺・清澄寺団参等々を控えております。
そして、それら宗務所の大行事に先駆けて、4月14日(日)には蓮華寺にて春季百部経法要を厳修いたします。管内寺院持ち回りで開かれる百部経は、 春と秋の年2回開催で、 毎回300人ほどの参詣者を動員しています。
前回、蓮華寺で開かれた百部経法要が平成22年のことですから、実に9年ぶりの開催ということになります。
………ということで、段取りが分からない?
総代さんも4期変わっていますから、長老の知恵も当てに出来ない??
コツコツと資料探しと情報収集、そして記憶の整理から始めております(笑)
ところで、法要中の恒例として、会所のお講や婦人会の方々により和讃が奉唱されます。41番まである「日蓮大聖人御一代記」を4つのパートに分けて担当します。
今回、蓮華寺の担当パートは、1番から10番まで。教区大会で当婦人会の役員さんが習練を積んだ箇所ですし、顯山の御宝前で奉唱した経験は何よりも頼もしい!
この日、和讃の習練のために、当婦人会の有志16人が自主的にお寺にお集まりいただきました。有り難いことです(´-`).。oO
「一人はみんなのために」
奈良管区さんの教箋の言葉ですが、教区大会からずっと和讃に関わってきて、しみじみとこの言葉を実感させられます。志を合わせようと、お一人お一人の弛まぬご精進が、心を重ね妙音を奏でます。
住職は町外の御葬儀が入ったため参加は出来ず、家内がプロジェクターとピアノを駆使して頑張ってくれました。
後で家内に聞くと、かえって住職がいる時より、女子会風に盛り上がっていたそうで…( ̄▽ ̄;)
しかし、自主的に動いて下さったご婦人方に少しでも喜んでいただこうと、勇気を振り絞って「マダムシンコ」に飛び込んだ住職の心意気も忘れないでね~?
【百部経会の起源と変遷】
百部経会と申しますのは、お経を百遍読むところから由来しており(千遍読むと千部経)、日本では聖武天皇が先帝元正天皇崩御の際、法華経千部会を営まれたのが最初と云われております。
法華経は大変に長いお経であり、一人で百遍、千遍読むことは時間も日数も掛かりますことから、多くの僧侶で読経し百遍、千遍にするのです。そうしますと今度は、多大な費用が必要となりますので、一個人が願主となって営むのではなく、多数の信徒が御参りし御寄進をして、施主、願主となって百部経会が営まれる様になりました。
元々この法華経には、仏様の救済の御慈悲が永遠拡大であると説かれ、このお経を信じ行ずる者は、現世安穏後生善処(この世を安らかに過ごし、あの世では幸福な処に生まれる)と説かれております。日蓮宗では、自分一人ではなく皆と共に幸福を祈念する現在の形の百部経会が、江戸時代に出来上がったのです。