コロナウイルスの影響で、
断捨離が注目されていますね
どうせ時間があるなら、
家の大掃除をしよう
ということで粗大ゴミが大量に出ているそうです
皆様はお掃除好きですか
めんどくさい…と、思いながらもしてみると、
とてもスッキリした気持ちになります
今日は、この掃除に関係したお話を…
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お釈迦さまの弟子に
パンタカという兄弟がおりました
兄の大パンタカは聡明な頭の持ち主であり、
早くに出家していましたので、
悟りをすぐ開いてしまい阿羅漢(あらかん)という、
高いレベルの聖者となっていました
そこで大パンタカは、
弟の小パンタカを呼び寄せ、
お釈迦さまのお弟子とさせました。
しかしこの弟の小パンタカ、
幼い頃から物覚えが悪く、
何をやらせても修行になりません
お経すら覚えられないのです・・・。
あきれ果てた兄の大パンタカは弟を怒り、
ついにはお寺から出してしまいました
弟の小パンタカはお寺から離れようとせず、
すぐ近くの外で悲しそうに泣いております
そこに泣き声を聞いたお釈迦さまがやってこられます
理由を聞かれたお釈迦さまは、
小パンタカに優しい声でこう言われました
「~わたしは塵(ちり)を払う、
わたしは心を清める~
この言葉を唱えながら
毎日掃除をしなさい。」
さすがの小パンタカも
この言葉だけは覚えることができ、
教えられたとおり毎日毎日、
掃除だけを修行したのです。
するとどうでしょう、
日に日に小パンタカの目が澄んで
尊くなってきたのです
すれ違う人は皆、
合掌し礼拝するようになりました(。-人-。)
実は小パンタカは、
掃除をする内に
心の垢(あか)さえも落としていたのです
そして心の塵(ちり)の
本質を悟ってしまったと言います
確かに掃除をすると、
その場所がキレイになるだけではなくて、
自分の心までも
キレイさっぱりすることができますね
悟りとは難しいことではなくて、
日常にあるんだよ
とお釈迦さまは教えてくれたのです
この小パンタカ、
お経では周利槃特(しゅりはんどく)
と呼ばれています。
法華経の『妙荘厳王本事品第二十七』には
遠塵離垢(おんじんりく)
という教えが説かれています
「遠塵」とは汚れから遠ざかること。
「離垢」とは煩悩から離れることを指し、
この世における迷いを
断ち切るという意味となります
私達の心は、
煩悩や欲望でおおわれていますが、
庭をいつも掃き掃除しておけば、
塵一つなくて気持ちが良いように、
常日頃から仏道修行をして
心をピカピカに磨けば、
悟りと心の平安が得られます
掃けば散り
払えばまたも塵積もる
人の心も
庭の落ち葉も
という詩がありますように、
いつも心を磨いて参りたいですね(。-人-。)