このブログは、日蓮宗LINE公式アカウントで配信している3分法話の内容を記載しています。
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ナ)ある日の布教研修所
法)佐藤さん、またお昼ご飯の前につまみ食いですか?
光)ごめんって〜。でも今日は特別、お腹すいちゃったんだもん。
野)そんなこと言って、いつもじゃないですか〜
光)だって食べてる時が一番幸せなんだもん。
法)でも食べ過ぎには気をつけてくださいね
光)はーい。そういえば、みんなは何が好きなの?
智)僕は寝ることが一番幸せかな!
野)俺はテニスをしている時かな。
法)私は布教研修所で5人の仲間と一緒に勉強をして、仏教辞典を読んでいるときが一番幸せだな
智)真面目ですね〜
光)さすがだ〜
ナ)幸せは人それぞれです。
しかし、本当の幸せとはなんなのでしょうか?
智)佐藤さんこの前、隠れてアイスを食べていましたよね?
光)ばれてたか〜。冷凍庫に1個だけ残っていたから、内緒で食べちゃった。
けど、こっそり食べている時にみんなの顔が浮かんでモヤモヤした気持ちになったんだ。その時に食べたアイスはそんなに美味しく感じなかったな。
ナ)さて、佐藤さんが感じたモヤモヤした気持ちとはなんなのでしょうか。
その答えは日蓮聖人の教えの中にあります。
私たちの宗祖である日蓮聖人は遡ること800年前、飢えや疫病で国が混乱する中、法華経の力で国を建て直そうと時の権力者である北条時頼に「立正安国論」を提出しました。 その中に次のような一節があります。
『汝すべからく一身の安堵(あんど)を思わば、先(ま)ず四表の静謐(せいひつ)を禱(いの)るべきものか』
これは、「あなた自身が安らかであることを願うならば、まずは世の中が穏やかになることを祈らなければならない」という日蓮聖人のお言葉です。
もちろん、世界の平和とアイスの独り占めが直接結びつく訳ではありません。
しかし、こういった小さな物事の積み重ねが、世界の大きな流れに繋がっているのです。
自分さえ良ければ良いという、周りのことを考えない気持ちが思わぬ争いを生み出すこともありますよ。
智)あれ、佐藤さんどうしたの?
光)空の向こうから、自分の幸せも大切だけど、みんなの幸せをいのることも大切だって聞こえてきたんだ。僕も少しずつだけど変わるよ!
光)まず、周りの人の幸せを優先していく!
野)そうだね、初めは小さいことかもしれないけど、きっと巡り巡って社会全体が幸せに なるんじゃないかな。佐藤さんの場合は、隠れてアイスを食べないでみんなで仲良く食 べるところからだね。
光)はーい!
ナ)こうして、今日も日蓮聖人の教えは800年の時を超え、令和の時代になっても繋 がっています。
みなさんもぜひ、自分の幸せを求めると共に、社会全体の幸せを願う時間を少しでも良いので、つくってみませんか。
LINE法話をお聴きくださった皆様、ありがとうございます。
9月から試験的に始まり、これまで11個の法話を配信しました。
皆様からのアンケートをとても楽しみに読んでおります。
励ましの言葉や、リクエスト、私たちが気づかないようなことも教えてくださり、法話を作る励みになりました。
私たち5人での研修は今日が最後です。
半年間の研修を終えて、明日からは、それぞれのお寺に戻ります。
ここで学んだことを多くの方に伝えていきたいと思います。
皆様からの温かなお言葉に感謝いたします。
これからも感想やご意見など皆様の声をお聞かせくだされば、嬉しいです。
※研修所は終わりましたが、私たちのLINE法話の配信はもう少し続きます。
ぜひ、お聴きください!
・ナレーション(天の声) 穂坂
・佐藤役 佐藤(本人)
・野澤役 野澤(本人)
・法花堂役 法花堂(本人)
・佐々木役 佐々木(本人)