LINE法話「見えざる手」

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いま、皆さんの目の前にあるものはなんでしょうか。

ごはんの準備をしている最中なら、食器だったり食べ物だったりするかもしれません。電車に乗っている最中なら、スマートフォンや、電車の吊り革かもしれませんね。さて、今あなたが目の前にあるものは、なんの前触れ無く目の前に現れたものでしょうか。

例えばそれがコップだとしましょうか。そのコップは、当たり前のことですが何もないところから勝手に生み出されるわけではありません。コップが出来上がって、あなたのものになるまでには、コップを作る人や、作ったコップを店に卸す人、いろいろな人の手が加えられているのです。誰かの手によって何事も成り立っている。

仏教ではそれを『縁』と言います。

『縁』があると知ると、物事に対する見方は変わります。目の前にあるコップが、いろいろな人の思いによってあなたの手に届けられていると理解しているのなら、その『恩』を感じ、自然とそのコップを大切に使うはずですね。『縁』があると知ることで、私たちは縁によって作られたものに『恩を感じ』、大切にすることができるわけです。

縁によって作られたもの。それはなにも物品だけではありません。例えば、あなたという存在。あなた自身も、たくさんの人の”思い”によって存在しているのです。誰しも、独りで生まれてくるわけでも、独りで育つわけでもありません。自分を成長させてくれる人がいるからこそ、あなたはあなたになり得るわけです。

『縁』がわからない、全ては偶然によって作られると考えてしまうと、あらゆる物事をぞんざいに扱ってしまいます。逆に、『縁』を理解し、全ての物事は必然なんだと考えることができるのです。『縁』から産まれた『恩』の大切さを、ぜひ感じてください。

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