6月の気候とは思えないほどの雲一つない快晴に恵まれた中、24日京都市左京区にある本山法鏡山妙傳寺で第85世村瀨日隆貫首(愛知県名古屋市大光寺住職)の晋山式が、日蓮宗中川法政宗務総長、身延山久遠寺小澤惠修庶務部長、京都八本山会貫首、全国本山会貫首、法縁各聖、檀信徒の100名が参列し行われた。
妙傳寺は、文明9年(1477)身延山久遠寺第12世圓教院日意上人の開創で、身延より宗祖日蓮大聖人の御真骨の分骨を奉安し、同時に身延七面山に勧請されている七面天女と同木同体の霊体を安置されており、それ故に「西之身延」と称され勇師法縁の縁頭寺院である。
式では、参与である上田尚教師(京都市山科区護国寺住職)より住職の証でもある払子並びに歴代住職が格護してきた大曼荼羅御本尊を初めとする寺宝が納められている宝物庫の鍵が継承され創建より連綿と続く法燈が伝承され、歴代譜へ加判揮毫された。
村瀨新貫首の仏祖三宝への晋山奉告文では、「歴世先聖に至心恭礼、先師の遺業を継承し教化活動に精進を誓い奉る」と力強く決意を述べられた。
また、晋山式後には、令和3年4月20日遷化、第80世実成院日祐(野々垣泰典)貫首の本山葬が村瀨日隆貫首導師にて行われ、上人の遺徳を偲び増円妙道を祈念した。
野々垣前貫首は、昭和11年4月19日生まれ。法臈73年、世寿86歳。
平成15年晋山以来、令和3年に退任されるまでの18年間在山され、その間には本山興隆、護持丹精の為に、法縁寺院各聖並びに檀信徒と共に心血を注がれ、浄行菩薩像建立・客殿屋根葺き替え・御真骨堂拝殿改修・本堂基礎改修等々寺観整備をされ、更に平成30年には開山圓教院日意上人第500遠忌の慶讃法要を円成された。