12月12日、洛陽十二支妙見会(道入寺住職風間隨成会長)による洛陽十二支妙見宝剣引継ぎ大祭が「天拜の妙見さま」で知られる京都市上京区善行院(児玉純人住職)で行われた。
今年は、新型コロナウィルス蔓延により檀信徒の参拝は中止され、洛陽十二支妙見会会員並丑の妙見さまへ引き継ぐ善行院の檀信徒の代表者のみで行われた。
大祭では子の妙見さまの善行院(児玉純人住職)より、丑の妙見さまの本山本満寺(伊丹日章貫首)へ宝剣が引き継がれた。
式中には、子の妙見さまより「来る年は丑の妙見さまの猛(モー)烈なお力で世の中の諸悪を牛歩戦術でギュッ(牛)ギュッ(牛)と踏みつけて退治して良い年にしてくださいネ(子)」と口上され、丑の妙見さまは「この破邪顕正の剣で全集中(チュー)の呼吸で悪病退散と勇猛(モー)果敢にコロナウィルスを根(子)こそぎやっつ(チュー)けてまいります。皆の願(子が)い事が叶いウッシッシー(丑)と笑いあえるような良い年にしたいと思(おモー)います」と口上された。
「洛陽十二支妙見」とは京都御所紫宸殿を中心に京都市内の十二支の方角に祀られた妙見宮から構成されている。江戸時代、「洛陽十二支妙見」は、寿福、開運、厄除けを願う庶民の間で信仰が盛んに行われ、参拝者は後を絶たなかった。その後、明治時代の廃仏毀釈により少しずつ衰退してしまっていた。その「十二支妙見会」が1986年(昭和61)に再興され現在に至っている。
宝剣を引き継がれた本山本満寺は、京都八本山の一つで広宣流布山本願満足寺と号し、現在の寺号「本満寺」は略称である。その、本満寺に格護されている妙見さまは、能勢の妙見さま(大阪府豊能郡能勢町)と同体の妙見大菩薩が安置されており「出町の妙見さま」と称し、地元の方々はもとより様々な方の妙見信仰を得て現在に至っている。