6月28日、京都市上京区本昌寺(児玉真人住職)で、京都一部布教師会主催の「定例輪講~樹木葬の現状と展望~」が開催された。
実際に樹木葬をお寺で取り入れている児玉真人師(本昌寺住職)と小田和幸師(本瑞寺住職)から、始めた経緯や現状が述べられた。お墓を持たない方に樹木葬が一定の受け皿として役割を担っている現状がある一方で、お墓を持っていてもご先祖と一緒に入るのに抵抗のある方など申し込まれる方の様々な事例が挙げられた。
次に、本昌寺の樹木葬をプロデュースされた伊藤照男師(株式会社アンカレッジ)が講義した。1999年に始まり2012年に認知度がメディアによって上がったことなど樹木葬の歴史を切り口に、お墓を求める方の約3割がなぜ樹木葬を求められるのかを詳しく且つ分かり易く述べられた。伊藤師が「見た目は重要」と語るように、樹木葬は一般のお墓や永代供養塔などに比べると見た目が良く、実際に見た目で樹木葬を選択する方もいる。寺院とお墓を求める信徒が『お墓に何を求めているのか』の相違が生じている現状。これからのお墓のあり方を考えるきっかけとなる講義であった。