京都市上京区本山立本寺(上田日瑞貫首)で、学校法人身延山学園 身延山大学創立20周年記念実行委員会主催の「身延山大学創立20周年記念 京都特別公開講座」が開催された。
受講者は、日蓮宗教師、日蓮門下連合会教師、日蓮宗檀信徒、寺庭婦人を対象に定員50名のところ、遠近各地より定員を上回る約80名が参加した。
講座に先立ち上田日瑞貫首を導師に法味を言上し、挨拶では「私達に勉強の場を頂いた事に感謝すると共に身延山大学の益々の興隆を祈念します。」と述べられた。
また、浜島典彦身延山大学学長の挨拶では、身延山大学の沿革、公開講座開講までの経緯と「蘇れ帝都弘通」日像上人の思いをもう一度京都に花を開かせたい。との京都へ対する熱い思いを述べられた。
講師は身延山大学仏教学部客員教授 元立正大学長 文学博士 渡辺宝陽師、身延山大学仏教学部教授 同大学図書館長 文学博士 望月真澄師 身延山大学仏教学部客員教授 元神戸女子大学瀬戸短期大学長 哲学博士 岡田行弘師である。
第1講は渡辺宝陽師より「身延山の教学の伝統・京都文化」と題し、身延山大学創立に至るまでの身延山の歴史や各檀林における先師との繋がり、更には京都における各檀林についての説明。また国際的な場所である京都で、いかにして日蓮宗が根付いていったのかを様々な視点から講義された。
第2講は望月真澄師より「京都の日蓮宗寺院と法華文化」と題し、京都にある日蓮宗の八本山・法華宗の八本山をはじめ、京都にゆかりのある僧侶・信徒の内容をいくつかの「京都日蓮宗寺院を知るキーワード」を基に詳しく講義された。
第3講は岡田行弘師より「法華経の構成と久遠仏」と題し、法華経は諸経の王と称され一切の仏の教えが含まれる総合経典である所以。また、私たちは仏の子であり久遠の仏は今もこの場に出現し存在する事を、仏教が誕生したインドの話や経本の内容を取り入れて講義された。
早朝より夕方までの長時間に渡る講座にも関わらず、受講者は真剣に耳を傾け時折ペンを動かせながら貴重な講義内容を資料に書き留め、有意義な時間を過ごした。