掲示板「他人の喜びを自分の喜びに」

〈他人の幸せが自分の幸せ〉

一般的に、苦の生まれる原因は煩悩であり、煩悩(欲)を滅することが悟りであり、仏教の教えだと捉えられていますが、その欲は時に生きていくためのエネルギーにもなります。
「美味しいものが食べたい」「人よりも良いものが欲しい」など、欲があるからツラい仕事も頑張れるのではないでしょう。

しかし、それら欲はキリがないのも事実です。「もっともっと」と限りなく膨らんでいくのは皆さんも知るところです。

小欲知足 -欲少なくて足るを知る-
まずは限度を知ることが大切です。

私たちが本来求めるべき幸せ、それは欲を渇望する先にあるのではなく、他者の幸せを願い、その手助けをすることに幸せを感じるこころ、そのこころを養う先にあるのです。

子を思う親心といえば分かりやすいでしょうか。子の幸せを願わない親はいません。いざという時は、身を犠牲にしてでも子を助けるものです。

子に対してだけではなく、例えば災害が起こった時に被災地へ行き、ボランティアをして、被災者の心に寄り添う心を起こすことも同様です。

欲の性質を知り、欲張らず、他者の幸せに目を向けて行動をおこす。それがお釈迦さまが説かれた教えの根幹であり、法華経が示すところの菩薩の生き方なのです。

その菩薩の行いが苦を滅する道であり、新たに苦を生まない術なのではないでしょうか。

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