掲示板「勧持品第十三の偈文」

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今月の掲示板は「勧持品第十三」に納められている偈文です。
偈文(げもん)とは、決まった文字数(4文字や5文字など)によって詩の形式になっている経文。

勧持品第十三は法華経の第五巻に納められています。勧持(かんじ)とは「法華経を持(たも)つことを勧(すす)める」という意味になります。

日蓮聖人四大法難の一つで、自らの首を切られそうになった「龍口法難」の際、役人が日蓮聖人の懐中より法華経八巻のうち一本を抜き取り、日蓮聖人の顔を打つなどの無礼を働きました。

そののち縄で縛られ市中を引きずり回し、龍口の刑場へと召し出されたのです。その打たれた法華経の巻に勧持品が納められていました。

娑婆世界で法華経を弘めようとすると、数々の苦難に遭遇することが説かれ、法華経弘通の困難さが記されています。
勧持品の中に説かれる数々の迫害について、日蓮聖人はご自身の身に当てて考えられ、自分が受けた数々の迫害こそが法華経の真実性の証明だと捉えられました。

「この経を弘めようと思えば、数々の困難や迫害に遭う」という法華経の教えを、身をもって実践された最初の方は日蓮聖人なのです。

勧持品の経文「為説是経故 忍此諸難事 我不愛身命 但惜無上道 〈この経を説かんが為の故に この諸々の難事(なんじ)を忍ばん 我れ身命を愛せず ただ無上道を惜しむ〉」の経文を日蓮聖人はまさに実践されたのでした。

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