今月の掲示板は「日本の仏教」についてです。
今から2千年以上前にインドで誕生した仏教は、お釈迦様の出家・悟りによって始まります。
お釈迦様の滅後、その教えはインドのみならず、アジア圏にも広く弘まり、日本には中国や朝鮮を経由して伝わります。
各地の風習や信仰と融合しながら受け入れられてきた仏教ですが、日本では先祖崇拝や神道とも融合していきます。
日本の仏教は「葬式仏教」と言われることもあります。葬式仏教自体にはしっかりとした仏教的な根拠もありますが、日本の仏教に葬式仏教的な性質があるのは、日本人自身が望んだ仏教の形だと考えることもできます。
仏様も大事だけど、自分の先祖や地域を守ってくれている神様も大事。だから、家には仏壇と神棚の両方がある。繋がりや目に見えないものも大事にする日本人の気質が、今の日本仏教の形となり、日本に根付いたのでしょう。
自分の心を向き合うことを大事にし、また他者を思いやることを大事にする仏教。日本の仏教の根底にも、やはり「釈迦の慈悲の心」が具わっているのです。