平成31年2月の掲示板は「妙法蓮華経 安楽行品第十四」です。
この章(品)では、安楽行について説かれたのち、法華七喩の一つ「髻中明珠の譬え」が説かれます。
安楽行とは、「心身をのびのびと安らかな状態に保って、法を説き弘める行い」のことで、ゆったりと静かな態度をもって相手に法を説き弘める実践を教えたものです。
その安楽行には「身、口、意、誓願」の4種類の心得があります。
身安楽行とは節度ある行動、口安楽行とは説法時の言葉遣い、意安楽行とは説法時の正しい心の持ち方、誓願安楽行とは法華経弘通の誓願です。
「髻中明珠の譬え」では、法華経が諸経の中で最も優れたものであることを教えています。
転輪聖王という王様が、戦功のあった部下たちに王の頭の髻(髪の束ねた部分)に隠してある明珠だけは与えなかった。なぜなら、その明珠は最も高価であり、みだりに与えれば人々は怪しむからであると。
この明珠とは法華経のことであり、お釈迦様の「秘密の蔵」とも呼ばれます。
これほどまでに特別な教えである法華経を、お釈迦様は末法の私たちのために説き、授けてくださったのです。