11月酉の日には、鷲神社(おおとりじんじゃ)にて酉の市(とりのいち)が執り行われます。
酉の市は、以前は酉の祭(とりのまち)と呼ばれていましたが、祭に市が立つようになって、次第に「市」の文字があてられるようになりました。酉の祭は、鷲神社御祭神の御神慮を伺い、御神恩に感謝して、来る年の開運・授福・殖産・除災・商売繁昌をお祈りする祭禮です。
『東都歳時記』には、「酉の日・酉の祭、下谷田甫鷲大明神社。当社の賑へることは、今、天保壬辰より凡そ六十余年以前よりの事」とあり、宝暦・明和年間(1750~60)にはすでに酉の祭は相当な賑わいで、それ以前から年中行事として行われていたことがわかります。
11月に酉の日が2回ある時は「二の酉(とり)」、3回は「三の酉」といわれます。例年、酉の日には、JR鶯谷駅や東京メトロ日比谷線入谷駅から、縁起物の熊手を担いで多くの参詣者が往き来する光景が見られます。熊手は、古くは実用品の長柄の熊手におかめの面と四手をつけた簡単なものでしたが、その後、様々な縁起物で飾られるようになり、今日のような宝船、平、桧扇、文化、みの、御所車など多様なかたちが生まれました。
【基本情報】
名称/酉の市
開催期日/毎年11月酉の日
開催地/鷲神社(東京都台東区千束3-18-7)
お問い合わせ先/オオトリインフォメーション(電話03-3876-0010) https://www.otorisama.or.jp/
アクセス/要傳寺から徒歩20分