当山住職は、下記の通り、今日学(こんにちがく)研究会主催の公開講座で講演を致します。去る令和6年3月5日に開催された同講座「法華菩薩道の実践」の第二講となります。
『立正安国論』『開目抄』『観心本尊抄』といった日蓮聖人の大部の著作には、巻末に共通して「法華経を実践するにあたっての心得」が顕示(または密示)されていることに着目し、その深い意図を読み解くことで、「法華経の行者に相応しい弘教の態度」を探ります。
特に、法華菩薩道の実践者があくまでも摂受門に住すべき根拠となる『法華文句』所説の「此経偏明摂受(この経は偏へに摂受を明す)」の文と、法華経そのものに方便権教を破する破邪顕正の力用があることを説く『法華玄義』所説の「法華折伏破権門理(法華は折伏にして権門の理を破す)」の文の会通を通して、平成の摂折論争に一石を投じます。
なお、本講座では、はじめに前回の復習も兼ねて、「雨ニモマケズ」の詩で有名な宮沢賢治の「摂折御文 僧俗御判」を取り上げ、賢治が父 政次郎や心友 保阪嘉内との宗教的葛藤を通して、「折伏」や「出家」について抱いていた思いにも触れます。その際の映像資料として今回は、友との出会いと別れ、父子の対立と和解を描いたNHK番組「業の花びら~宮沢賢治 父と子の秘史~」(2023年3月24日放送)等を用います。
尚々、講演の要旨は、コチラのサイトの「摂折論(摂受・折伏論)」のバナーからご参照下さい。
記
講題:「法華菩薩道の実践~摂受の菩薩、折伏の題目~」
日時:令和7年(2025)3月4日(火)午後2時
場所:未定
主催:今日学研究会(代表:三好一行師)