平成27年2月16日~18日の2泊3日間で「第1回 法華経一部読誦講習会~一之巻~」を開催致しました。
主任講師に、神奈川県(3)長福寺修徒 振屋裕匡、講師に神奈川県(3)法眼寺住職 小泉海文、東京都(南)正伝寺住職 田村完浩、東京都(南)妙典寺住職 池内章泰、計4名の講師陣に加え、特別講師に立正大学仏教学部教授 田村完爾先生をお招きし、指導を行いました。
受講者は教師・沙弥合わせて21名、皆自ら求め申し込んできた方達ばかりで志しが高く、3日を通して緊張感のある講義を行うことが出来ました。
講義内容を本門寺朝勤で読むお経の日程に合わせてあり、講習期間中朝勤に参列し学んだ事を即実践、確認していただきました。
3日間の締めくくりとして、本門寺大堂の内陣に入り「孝道示現の御祖師様」の御前にて法華経一之巻を読誦させて頂きました。
今回初めての講習会を開催させて頂き、一部経読誦習熟を真剣に志す方達がたくさんいらっしゃる事をあらためて実感し、その思いに答える為にも我々も更なる精進を重ねていかなければならないと感じました。
講習日程 (実際の日程、予定から多少変更あり)
2月16日 13:45 開講式
14:00~18:00 講義(講義説明・諸注意、序品)
18:00 夕食
18:30 講義(序品)
19:15~20:45 内容講義(田村完爾先生)
21:00 入浴
22:00 就寝
2月17日 4:30 起床
5:30 本門寺朝勤参列
7:00 朝食
8:00~12:00 講義(方便品)
12:00 昼食
13:30~18:00 講義(復習・序品転読)
18:00 夕食
18:30~20:30 講義(復習・方便品転読)
21:00 入浴
22:00 就寝
2月18日 4:30 起床
5:30 本門寺朝勤参列
7:00 朝食
8:00 本門寺大堂にて一之巻拝読
9:00 講義・閉講式
10:00 解散
部経読誦普及委員会は法華経一部読誦講習会~一之巻~を東京都大田区大本山池上本門寺で2月16日から18日まで開催した。この講習会に僧侶のほか沙弥あわせて21人が受講した。
録音・再生機器が普及するまでは、読経の学び方は師匠の一文を鸚鵡返しのように繰り返す一々文々で行われていた。同講習会の振屋裕匡主任講師によるとCDなどによる練習は、同時に発音することでのずれ、微妙なニュアンスが聞き取れない、句の終わりを意識できないなど適さなく、一々文々での練習はこれらをカバーできるといい、講習会の指導方法となっている。また講習会では池上本門寺の朝勤で読まれる一部経に合わせて開かれているため、前日確認したお経を翌日の朝勤で実際に確認することもできる。またお経の内容を理解することにも重点が置かれ、立正大学の田村完爾教授の法華経講義も行われた。
参加者の一人、今春の信行道場に入場予定の酒井雅雄さん(61)は「ルビがふられているお経本はあるが、読み方を教えてくれているわけではなく、実際にはどう読んでいるのかがわからない。普段読む方便品でも間違っている箇所に気付けた」と語った。またほかに「一部経を法務で読むことは少なく、どうしても後回しになってしまう。しかし僧侶である限り一部経を読めるようにならなければならない」などの理由での参加者がいた。
振屋主任講師は「遠くは長崎からの参加もあり、受講に対する姿勢と意識が非常に高く、一部経を読みたいという求めが多いことを知った。この講習ではレコーダーの使用を禁止しているが、だからこそ〝今、耳で聞かなければ〟という意識が生まれる。耳から覚えるお経が大切だということを伝えたい」と語った。次回は6月に開催予定。
(日蓮宗新聞より)