5月28日の月曜日の朝、わたくしの住む部落・江利の天満宮の改築工事に伴い、地鎮祭が挙行されました。
挙行されました、ってまるで他人事みたいな言い方ですが、わたくしが導師を務めさせていただきました。
つまり、『僧侶による神社の地鎮祭』。
ただでさえ地鎮祭といえば神主さんに頼むもの、というイメージが支配的な中で、その本陣である神社の境内地の地鎮祭をお坊さんがやる、という面白いコンセプトで、わたくしにとって空前にしておそらく絶後になるであろう特殊な経験でした。
ちなみに、日蓮宗では日本国内の大小さまざまな神祇も全て礼拝の対処ですから、一般的なイメージからすれば違和感があるかも知れませんが、内部的には別に何も問題はないのです。
こちらが、在りし日の江利天満宮。
拝殿近景
小城市に点在する神社は、神社本庁いわく『未整理地区』と呼ばれ、宮司不在の神社がたくさんあります。
勝嚴寺がある『江利』部落の天満宮の祭祀は代々勝嚴寺の住職がやることになっており、小城市内の他の地域でも同様です。
小城市内には、日本国内大小の神祇を勧請する日蓮宗寺院が多いことも一因かも知れません。
ひょっとしたら小城市も、禁止こそしないまでも、神社参拝をあまりお勧めしないような宗派が密集する地域だったら、全然違う信仰形態になっていたのかも知れません。
さて、この江利天満宮。
老朽化が進み、細部の傷みは深刻でした。
一ヶ月ほど前に建物解体に伴う法要を済ませ、次第に手作業で取り壊されていきます。
一般住宅などは大型機械で一気にぶっ壊されますが、使える材料は再利用するのが古き良き日本建築。
いろんな彫刻などを残し、使えない部分も同じ大きさで作り直すために、まるで映像を巻き戻すように、ひとつひとつ丁寧に外していきます。
そんなこんなで更地に元通り。
いったい、ここの地面が日の光を見たのは何年ぶりなのだろう。
そして、地鎮祭です。
朝早くから大勢の方にお集まりいただきました。
祭壇を設けます。
地鎮祭が始まります。
この写真の右手に見える堂宇が勝嚴寺です。
これで、お寺と神社がいかに近いかおわかりになると思います、
非常に良い天気でした。
ちょこっとですが、
動画もあります。
飯盛さんが撮影してくれていました。
現在では、さっそく基礎工事が始まっています。
完成は9月の予定です。