養成講習所中、毎日、昼食作りに参加してくださったり、受講生をお迎えするにあたって大掃除にご参加くださったりと、多くのお檀家様のご協力の下、このような行事がなされました。
しかし、では実際何をしていたのか?
せっかく高知で行われた講習所もなかなかその様子はわかりません。
その全てをお伝えすることは不可能なのですが、可能な限りご紹介させていただきます。
一座の法要、ことに大人数の法要ですと表舞台で法要を司る人だけでは決して法要は出来ません。
法要に出る人が衣を着たり、打ち合わせしたりしているときに、本堂でお燈明をつけ、焼香用の炭に点火したり、法要中にも様々な動きがあります。
写真の様に陰で見守りますが、表に出ることもあります。 法要中に以下に目立たずに与えられた仕事にあたるか勉強いたします。
そして、普段の法要では大人数ですることは希です。
ですので、最初は自分のことで精一杯です。
写真の様に各自の持ち物が参列の檀信徒からみてばらばらです。
しかし、各自で個人のよることの習熟度が増し、周りに気を使えるように訓練をいたしますと・・
身長は違うのに、お経本の高さも自然と揃いますし、もちろん、仏具も自然と一直線になります。
そして、性別、身長差が大きくても自然とこの様に頭の位置が一直線にそろうようになります。
大勢の人が法要中に次々に御宝前に進んで、多くの所作を行います。
その際にも、どの様にすればより美しいのか、より御本尊への信仰を形に表すのに相応しいのか。。
互いに見て学びながら徹底的にそれを追求いたします。
私どもお坊さんは檀信徒皆様に「菩薩行」をおすすめいたします。 しかし、普段の法要は、お導師お一人で行う法要が数としては一番多く、この写真のような大人数での法要は滅多にないことです。
しかし、お檀家様に菩薩行をすすめておきながら、お坊さんが多数集まって行った法要がてんでばらばらであったなら、法要の説得力、果てはお坊さんとしての説得力も薄くなってしまうように思います。
普段から自己の研鑽は怠らず、だからこそ、本番では自分のこなすことは十二分に出来るので、周りとの協調をはかる「菩薩行」がとても大事になります。
しかし、地方の風習や、年齢、経験が違う人が集まる法要もある。
その時に、各々の研鑽と先人の知恵をいかんなく発揮し、少しでも信仰を形にする聲明師が必要になるのです。
長くなりましたが、もうひとつ記事をご紹介いたしまして、聲明師養成講習所のご紹介とさせていただきたいと思います。