逆修法号、生前戒名を考えておられる方はインターネットでいったいどの位で「法号(戒名)」を授与してもらえるのかと一度は検索されたことがあるかと思います。
日蓮宗では戒名を用いず、「法号」が正式名称です。霊鷲山に生まれるため法号を用いる。
「信士(しんし)・信女(しんにょ)」は、日蓮宗において、成人男子・成人女子の戒名に付けられる最も一般的な位号です。
法華経を信仰し、五戒律すなわち、「殺生戒(せっしょうかい:殺すな)」「邪淫戒(じゃいんかい:不倫をするな)」「妄語戒(もうごかい:うそをつくな)」「偸盗戒(ちゅうとうかい:盗むな)」「飲酒戒(こしゅかい:酒を飲むな)」を守る信者であることが求められました。
日蓮宗の法号で用いられる「日号」は、宗祖日蓮大聖人の名に因んだもので、今から六百年ほど前に、貢献度の高い在家信者に付けられるようになったことが始まりです。
「日号」のつく法名の場合、「位号」には、「居士・大姉」以上が用いられ、信仰心の篤さや寺院への貢献度が高い方にのみ授与されます。
「院(いん)」は、道号(戒名の上に付けられる名前)のさらに上に付けられる尊称です。退位した天皇が移り住んだ御所を「○○院」と呼んだことがはじまりで、後に、社会的身分の高い方や社会に対して特別な貢献をした方、檀家となっている寺院に対して特別大きな貢献をした方の他、仏教への信仰心が大変篤く、一寺院を建立するほどの貢献をした方などにも付けられるようになりました。
さらに高貴な尊称として、時の権力者が用いた「院殿号(いんでんごう)」もありますが、一般的な戒名に付けられる尊称としては、「院」が最高位と言えます。つまり皆様のお布施、財施により寺院が維持できているという事です。
インターネットで少し安いからと、誰がつけたかわからない企業に頼むのではなく、法施を行い、修行をしている僧侶や寺院から授与して頂きたいと願います。