令和6年6月21日(金)、日蓮宗岡山県宗務所主催の護持会連合会研修会が蓮昌寺様にて開かれました。
今年の研修会では平野宗務所長の「推し」である高座説教を聴講することとなりました。
午前中に護持会連合会の総会が開かれ、午後1時から蓮昌寺様の本堂にて倉橋観隆上人(兵庫県伊丹市 妙興寺住職)による高座説教が行われました。
高座説教は、日蓮宗伝統の説教の形式で、高座と呼ばれる台に説教師の方が座ってお話をされます。お話の前後には決まった形の所作があり、侍者と呼ばれる僧侶が説教師のお手伝いをします。
唱題や此経難持では大太鼓も加わり、賑やかな形で進みます。
今回、倉橋上人が用意された講題は「いのちに合掌ー見えぬけれどもあるんだよ 見えぬものでもあるんだよ」。
「いのちに合掌」は日蓮宗の布教のメインテーマになっていますが、このことばを糸口にお話は進みます。金子みすゞさんの詩を引き、倉橋上人の信者さんの感動的な体験談を宗祖のお手紙『千日尼御返事』交えてお話をして、最後は日蓮大聖人の前半生を見事な繰り弁にて語って締めくくられました。
昼食後のつい眠くなる時間帯にもかかわらず、多くの檀信徒の皆さんが熱心に耳を傾け、ハンカチを手に涙する姿も見かかけられる素晴らしいお話でした。
倉橋上人とは日蓮宗の研修機関等で何度かご一緒する機会もありましたし、20年以上前になると思いますが、妙勝寺の大まんだら様にお出でいただき、御説教をしていただいたこともありました。懐かしい思いとともに日々の精進努力の積み重ねが伺えるお話や話術、見事な所作に感動を覚えました。
因みに侍者を務めたのは、妙勝寺副住職藤田玄真。大過なく侍者の大役(?)を果たしていました。