雅楽が無くなる?

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雅楽の主旋律を奏でる篳篥のリードは、葦という水辺を好む植物で出来ています。この葦、世界中に広く群生していますが、大阪府高槻市の淀川の河川敷である鵜殿の葦のみがリードとして適しています。保津川、桂川、宇治川の三つの河川が一つにまとまるこの地域の河川敷は葦の発育にも多大な恩恵をもたらすのでしょう。しかもこの河川敷は地下に水が流れ込み、葦が固く育つのだそうです。こういった様々な条件が重なりあい篳篥のリードに適した葦は育つのです。
この鵜殿地区に俄に起こっている騒動、新名神高速道路の着工。これによって、鵜殿の葦は壊滅する恐れが出てきたのです。
何故国土交通省は、この地区に高速道路を計画したのか?
おそらく河川敷は、国土交通省の管理下におかれているため建設に必要な土地買収に浪費しなくてもすむからでしょう。
葦原を避けて橋脚を建てるには別に土地を求めなくてはなりませんからね。
したがって、葦原に橋脚が作られてしまうのは必至な状況下に有るでしょう。
その結果はいったいどうなるのでしょう?
少なくとも現在の状態から悪くなることだけは避けられないでしょう。
ヨシ原が残ったとしても、篳篥のリードに適したものが今後生育してくるのか不安が重なります。
先日、インターネットで配信していますHokke.TV という番組に出させていただきました。そこでもこの話題に少し触れさせていただきました。
又、今週末の11月10日の土曜日に私が所属しています「雅楽 京都音輪会」の演奏会が京都コンサートホールで開かれますが、そこでもこの「鵜殿のヨシ原保全」の署名活動が展開されます。
どうぞ一人でも関心を持っていただいて署名していただければ幸いです。
このblogを読まれた皆様も「SAVE THE 鵜殿のヨシ原」のホームページから署名用紙をダウンロードしていただき署名のご協力をお願いいたします。そして、出来うるならば、雅楽を必要としています全ての宗教、宗派、文化団体の上層部に雅楽が無くなるピンチが来年にも訪れることを知っていただいて、ご協力をいただければ幸いです。
ユネスコの無形世界遺産を道路の建設でなくさないよう皆様のご協力をお願いいたします。

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